2018 Fiscal Year Research-status Report
Bioimaging of metabolite transported between muscle cells by contraction.
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17K13184
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| Research Institution | The University of Electro-Communications |
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Principal Investigator |
田中 嘉法 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 研究員 (40791249)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 骨格筋 / 乳酸 / 細胞内pH / in vivoイメージング / 筋疲労 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
近年では，代謝産物の一つである「乳酸」は筋疲労時に疲労を助長するのではなく，疲労の軽減に寄与していると考えられるようになってきた．そこで，本研究では，「乳酸」及び乳酸に伴い細胞内外へ輸送されるH+に焦点を当て研究を実施している．前年度において，Wistar系雄性ラットの脊柱僧帽筋を用いて持久性収縮中における乳酸の効果を検証した．電気刺激による単収縮 (2Hz) を10分間負荷し，筋収縮前後に緩衝液 (CONT) もしくは，20 mMの乳酸溶液 (LAC) を負荷した2つの条件下で筋発揮張力変化を比較した．その結果，CONT群と比較してLAC群は，10分の収縮後に有意に筋発揮張力が維持されていた (CONT: 0.61 ± 0.04, LAC: 0.82 ± 0.06, P < 0.0.5)．このことから，細胞外の高い乳酸レベルが筋発揮張力の維持に寄与することを明らかとし，研究成果をThe American College of Sports Medicineで発表した．しかしながら，本実験において，乳酸塩が細胞間及び細胞内内乳酸シャトル (Brooks, 1998) によって細胞内に取り込まれることでエネルギー基質として作用しているのか、Nielsen et al. (2001) が示唆しているように，乳酸塩が細胞膜の膜電位に作用しているのかは不明なままである．そこで，研究課題2で設定した新規乳酸感受性蛍光タンパク質を脊柱僧帽筋に導入する方法の確立を試みた．しかしながら，未だに導入の成功には至っていない．現在，条件をさらに検証し，損傷を抑えながら発現率を高くさせる方法の確立に取り組んでいる．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に行うことを考えていた「単一筋線維収縮モデルの確立」は，機器の購入が必要であることが昨年までに分かっていたため，当該年度では，研究課題2である「in vivoイメージングによる乳酸動態の評価モデルの確立」を目指して研究を進めていった．In vivoイメージングを行うためには，現在使用している脊柱僧帽筋に乳酸感受性蛍光タンパク質を発現させる必要がある．そこで，脊柱僧帽筋に後天的に発現させるための方法の選定を行った．まず，筋に蛍光タンパク質遺伝子を導入させる方法を検証した結果，所属研究室でおこなえる導入方法に決定した．
導入法を確定し，脊柱僧帽筋への導入を試みたが、現在のところ損傷割合が大きく、成功に至っていない．そのため，導入するための条件の選定及び，導入するプラスミド濃度の選定などを行い、損傷割合を下げ、発現率を高める方法を模索する．
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| Strategy for Future Research Activity |
当該年度では，蛍光タンパク質を脊柱僧帽筋に発現させることはできなかった．その原因として，導入させるため条件が厳しく，導入の時点で筋が激しく損傷してしまうことが考えられた．しかしながら，損傷率を抑える条件では発現率を確保できず，損傷率を抑え、発現率を向上させる条件が見出せなかった．
本年度では，条件を検討し，モデルの確立を目指す．さらに，昨年度に行うことが出来なかった「単一筋線維収縮モデルの確立」についても同様に進めていく．
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| Causes of Carryover |
研究課題1と研究課題2の順序を変更し，研究課題2を先に実施した．実験課題の順序を変更したため，昨年度購入を予定していた微小電極用増幅器を購入しなかった．そのために次年度の繰り越しが生じた．
本年度で実施予定である「単一筋線維収縮モデルの作成」のため，次年繰越金と併せ、微小電極用増幅器を購入予定である．また，その他に実験動物及び実験に使用する薬品を購入する予定である．
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Research Products
(1 results)
