2017 Fiscal Year Research-status Report
寒冷・精神性ストレスによる二重の生体負荷が認知機能と運動能に及ぼす影響とその対策
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17K13189
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
今井 大喜 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 講師 (40614483)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 寒冷ストレス / 精神性ストレス / 交感神経活動 / 認知機能 / 瞬発的運動能 / 持久的運動能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「寒冷ストレスおよび精神性ストレスによる二重の生体負荷が与える認知機能・運動パフォーマンスの低下」を検証することであり、具体的には、「寒冷ストレスと精神性ストレスの二重の生体負荷が与える交感神経賦活度への影響」、「過度な交感神経活動の亢進が与える認知機能、瞬発的・持久的運動パフォーマンスへの影響」、そして「アロマ精油の吸入が及ぼす二重生体ストレス抵抗性」といった3つの仮説を検証することである。本年度は、先行研究にて確立した寒冷・精神性ストレス負荷を組み合わせ、その影響を数値化すること、また、本研究で確立した二重のストレス負荷方法を用いて、認知機能・運動パフォーマンスを解析することであった。精神性ストレスの負荷方法として、当初の計画どおりストループカラーワードテスト、暗算課題、International Affective Picture Systemを組み合わせて予備実験を実施した。しかし、これらのストレス負荷方法では急性の精神性ストレス負荷によって交感神経活動の亢進を惹起するまでにいたらなかった。そこで、再度、精神的ストレスを負荷する方法について検討した。その結果、心理学の分野でゴールドスタンダードであるストループカラーワードテスト、スタンバーグパラダイムテスト、急速画像情報処理テストを採用することに至った。現在これらのテストを準備して、再度、予備試験を遂行しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
方法上の問題点について改善し、方法を一部変更して研究を進めたため。新たに選定した精神性ストレス負荷方法では専用のソフトウェアを用いたプログラムを作成するために特別の知識が必要であり、準備にかなりの時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
確立した寒冷および精神性ストレスによる二重の生体負荷方法を用いて、認知機能、瞬発的運動能としてハイパワーエルゴによるパワー解析、持久的運動能としてアップライトエルゴメータによるステップ負荷運動時のパフォーマンスについて評価する。さらに、交感神経活動を抑制する作用のあるアロマ精油の吸入が二重のストレス負荷時の認知機能・運動能低下を抑制するか検討する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた実験計画に一部変更が生じ、それに伴って本年度に予定していた研究の一部が実施できなかったため。今年度に実施予定であった認知機能、瞬発的運動能持久的運動能の評価について、次年度早々に実施することとし、それにかかる費用として次年度使用額を計上する。
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