2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of shoulder pain in archers and the occurrence of "arm tremor" during shooting motion
Project/Area Number |
17K13201
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Research Institution | Takarazuka University of Medical and Health Care |
Principal Investigator |
篠原 博 宝塚医療大学, 保健医療学部, 講師 (30785506)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アーチェリー / 振戦 / 速筋 / 遅筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究ではアーチェリー動作中に押し手側の「腕のふるえ」(生理的な震戦)についてパフォーマンス低下や肩甲骨の安定性を減弱させる要因と指摘されており、障害発生とも関連する要因であると考える。本研究はこの「腕のふるえ」を「弓のふるえ」とし、ふるえを減少させる方法を検証した。 まずアーチェリー未経験者の対象者10名(全て男性)とし、弓のふるえと筋活動との関連性を確認した。三角筋中部線維、前鋸筋、僧帽筋上部・下部線維(押し手側)、僧帽筋下部線維(引き手側)の筋活動と弓に取り付けた加速度計を周波数解析し、弓のふるえのパワーと各筋の筋活動の周波数から分析したパワーの相関を検証した。その結果、三角筋中部線維、僧帽筋下部線維(押し手・引き手共)が弓のふるえと有意な相関を示すことが分かった。また特に僧帽筋上部線維と下部線維(押し手)は10秒間の弓を引く動作の後半にかけて周波数帯域が変化することも確認できた。これはアーチェリーを指導する場面で言われている現象と合致する内容であると思われる。次に対象者10名に対して、腕のふるえが出現しない程度の運動(サイドブリッジ運動)を30秒3セットを1カ月間実施した(合計20日間)。その結果、介入運動を実施した群では弓のふるえが減少し、筋活動において三角筋中部線維と僧帽筋下部線維の筋活動の周波数を分析したところ、低い周波数帯域においてのパワーが増加し、高い周波数帯域のパワーが減少した。つまり遅筋線維の活動が高まったのではないかと推測できる。 本研究の結果から筋活動の周波数帯域を考慮したトレーニングにより、「ふるえ」は軽減できることが示された。この結果はアーチェリー選手の障害予防、パフォーマンス向上への一助となると考える。
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Research Products
(5 results)