2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effectiveness of learning evidence-based medicine among laypersons
Project/Area Number |
17K13206
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡林 里枝 京都大学, 環境安全保健機構, 助教 (70526805)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Evidence-based medicine / Eラーニング / 評価 / 市民 / ランダム化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、市民向けのEBMに関するEラーニング教材の学習効果を、ウェブ上でランダム化比較試験を行い評価した。評価指標については、知識(教材で扱う18の単元ごとに4択・かつ回答の自信度を問う設問を妥当性を検証して作成)、セルフエフィカシー(一般向け伝達的・批判的ヘルスリテラシー尺度)を用いることとした。 まずパイロット調査を行った。ウェブ上でのランダム化比較試験の動作確認の上、必要なシステム改訂を行った上で、本試験を実施した。事前のサンプルサイズの見積もりに則り、参加者数が122名となった時点でリクルートを終了した。 性別と年齢を考慮した層別ブロックランダム法により、参加者122名を、介入群59名、対照群58名にランダム割り付けした。主要評価項目である「教材使用(介入群)もしくは教材冒頭閲覧(対照群)直後の、知識に関する設問(18問)に正解した回答のうち、自信度で『大変自信がある』または『自信がある』と評価された回答の合計の平均値」は、介入群は14.11(SD 3.11)、対照群は11.07(SD 3.88)で、その差は3.04(95% CI:1.70-4.37)と統計学的にも有意であった。また副次的評価項目である4週間後の「教材使用(介入群)もしくは教材冒頭閲覧(対照群)直後の、知識に関する設問(18問)に正解した回答のうち、自信度で『大変自信がある』または『自信がある』と評価された回答の合計の平均値」は、介入群は14.37(SD 2.64)、対照群は12.38(SD 4.10)で、その差は1.98(95% CI: 0.59-3.38)と統計学的にも有意であった。 得られた研究成果をまとめ、国際学会にて発表、英語論文を執筆し、最終年度に投稿した。
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Research Products
(1 results)