2019 Fiscal Year Research-status Report
ヒトの動作に着目した新たなスマートヘルスサービスの効果検証
Project/Area Number |
17K13207
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
加藤 士雄 北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (40760260)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 遠隔運動指導 / ヘルスケア / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は都市部および地方在住の高齢者を対象とした,日常的な運動への取り組み状況,ヘルスケアに関するICT活用状況の調査,およびICTを用いたヘルスケアシステムの使用に関するアンケートを実施した.ICT活用状況に関しては,都市部に比べて地方では環境面の整備が整っていない家庭や,その利用方法に不安を抱える高齢者の割合が多かった.また,日常の運動状況に関する調査では,都市部に比べて地方では運動教室への参加が少なく,散歩やラジオ体操といった自主的な取り組みのみとなっている高齢者が多かった.ICTを用いたヘルスケアシステムの利用希望については,都市部に比べて地方でその希望は高い傾向を示していた.これらのことから,特に医療資源・運動機械の乏しい地方においてオンラインでヘルスケアに対する取り組みを実施する意義は高いと考える. また,モーションキャプチャーシステムを用いた運動指導については,少数の高齢者に対して予備的に検証を行った.作成したプログラム上の不具合(キャプチャーしたデータを作成したプログラムに取り込めない)があり,運動指導が十分に行えていない状況ではあるが,指導者からはICT機器を用いて運動の様子を計測することで,日常的にビデオ撮影が難しい状況(職場など)で動作を計測したり,指導者の運動をキャプチャーして利用者自身が多面的に運動内容を確認するといった活用方法のほうが有意義と考えられるといった報告を受けた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
モーションキャプチャーしたデータをクラウドを介して読み込む上で,プログラム上の不具合が発生している.現状,改善すべくプログラムに取り組んでいる.あわせて,新型コロナウィルスの影響で指導者・高齢者とのコミュニケーション・検証が行えていない状況にあった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,プログラムの改善を図っているが,仕様上の制限として改善が困難な場合は既存のアプリケーションを用いて検証を実施する(8月までを目安に).新型コロナウィルスの影響で高齢者のデータ計測が困難な場合は,指導者の運動をキャプチャーして,高齢者が多面的に運動内容を把握し自宅でのトレーニングに活用するという検証を実施する.
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Causes of Carryover |
学会発表や論文発表を実施できなかったため,差額が生じた.また,予定していた検証が実施できていなかった状況もあり,謝金などの支出で差額が生じた.最終年度は学会発表と論文投稿,および検証時の消耗品・謝金の支出に充てる.
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