2020 Fiscal Year Research-status Report
バイオバンクの品質管理とその情報を利用したパーソナルヘルスケア予測システムの構築
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17K13211
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
竹田 真由 藤田医科大学, 医学部, 講師 (00423054)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | バイオバンク |
Outline of Annual Research Achievements |
一般社団法人 健康科学リソースセンター(Resource Center for Health Science:RECHS)にて行われているバイオバンク事業について、データの精査とシステムの確認を行った。RECHSでは高品質なバイオリソース(BR)の保存と暦年的な健康情報のデータベース化を行っている。データベースには人間ドックの受診者の健康診断結果に加え、食習慣調査やストレス調査など、設問紙を用いた解析結果が入力されている。 これまでの研究では、BRが保管された年数によって生じる測定値の変動、すなわち保管状況の影響について検討を行ってきた。その結果、中性脂肪(TG)については大きく変動していること、総タンパク(TP)については変動が殆ど見られないことが分かった。しかしながら、サンプルを出庫してから測定を行うまでの輸送は同じ時間であったが、到着してから測定を行うまでの時間によって測定値に影響が出ていることについて検証し、バンク試料の使用に関するマニュアル化も必要であることが示唆された。 本年においては、被検者も少なかったことによるサンプル数の減少もあり、データベースシステムについてより精査する機会となった。とくに、食習慣調査やストレス調査のデータの入力を見直しを図った。その結果、システム全体の情報量がかなり増えたこと、そこからパーソナルヘルスについての情報取得をより簡便化するようにシステム担当者と検討を重ねた。また、期間も長くなってきたことから、暦年データが取得可能な被検者と単発で終了している被検者の数を比較するなど、バイオバンク事業におけるデータ量についても精査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
移動の制限等でデータが構築されている施設(松波総合病院)への出張が困難であったことや被検者の減少があった。 また、本業においてもコロナウイルスの影響による対応も多く、研究を遂行することが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は研究業務に充てる時間も確保する見通しが立っており、通常業務の中で研究を遂行する。データ等の保管場所である施設への移動については現在見通しが立たない状況ではあるが、担当者と入念に打ち合わせを行いながら、代理による作業が可能な所は依頼する。
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Causes of Carryover |
昨年度に行うべき研究について、移動制限があったために想定していた機器も使用できなかったため、試薬等の購入に予定していた予算を使うことができなかった。 本年も移動制限はあるものの、できる限り学内にて行える環境を整えること、およびデータ解析や遠隔での情報管理ができるような環境を整えるようにして、研究を遂行する。
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