2020 Fiscal Year Research-status Report
心拍-運動リズム間の同期現象を応用した効果的な動脈硬化予防運動プログラムの開発
Project/Area Number |
17K13226
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
竹内 真太 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 講師 (10599898)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 運動療法 / 心拍数 / 歩行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、動脈硬化に対する最適な運動療法の方法を明らかにすることを目的に、心拍リズムと運動リズムを同期した歩行が、通常の歩行よりも動脈硬化を改善するかについて検証する。方法としては比較試験を用い、運動療法を2つの方法で行い介入効果を比較する。 計画段階で予定していたメインアウトカムである血流依存性血管拡張反応を測定することが困難となったことから一昨年度より研究計画を修正し、心拍リズムと運動リズムを同期した歩行の即時効果を脈波伝播速度をメインアウトカムとして検証する計画と、心拍運動リズム間の同期現象のメカニズムを解明し、より効果的な運動療法の開発につなげるために、心拍リズムを変調させている主要因について明らかにする計画を立案した。昨年度は上記の計画に沿って測定を開始したが、昨年度から今年度にかけて新型コロナウイルス感染拡大防止の影響もあり、予定していた測定場所での実施が困難となり、研究計画の変更を行った。現在は所属施設関連病院において測定を再開できる方針となった。 また一昨年度より、心拍ー運動リズム間の同期現象における加齢の影響を調査した論文および、身体加速度の影響を除いて心拍リズムの変調を確認するために単関節運動における運動負荷試験の方法についての論文を執筆し、投稿を進めているが、予定していた学術雑誌への掲載には至っておらず、今年度も修正を繰り返し、新たな学術雑誌へ投稿を進めている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
メインアウトカムである血流依存性血管拡張反応を測定できず研究計画を大幅に修正したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響により、更に研究実施場所を変更したことでデータ測定再開が大幅に遅れていることが「遅れている」と判断した理由である。現在は、所属施設関連病院において測定開始の目途が立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、追加データの測定を再開できる目途が立ったため、心拍リズムと運動リズムを同期した歩行の即時効果を脈波伝播速度をメインアウトカムとして検証する計画と、心拍運動リズム間の同期現象のメカニズムを解明し、より効果的な運動療法の開発につなげるために、心拍リズムを変調させている主要因について明らかにする計画についてデータ測定と結果の解析を進め、報告をまとめていく。また、既に投稿している新たな知見について学術論文等へ公表する形で研究をまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
当初の研究計画では、今年度で研究のデータ測定を終了し公表を行う予定であった。しかし研究計画の変更が必要となり、加えて、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響によりデータ測定作業が完了していない。これらの理由により、データ測定時に発生する予定の研究協力者への謝金や消耗品の購入費用が次年度使用額として生じた。繰り越された次年度使用額については、修正した研究計画における研究協力者への謝金と消耗品の購入費用、および研究結果の公表のための資金として使用する予定である。
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