2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K13232
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
枝 伸彦 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 講師(任期付) (50711181)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 身体活動量 / 運動 / TARC / IgE |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究では、アトピー性皮膚炎(AD)患者を対象として、日常生活における身体活動量が皮膚バリア機能およびAD病態関連因子に及ぼす影響について検討を行った。対象者はAD患者19名(平均年齢:28.4±5.6歳, 男性2名, 女性17名)とした。AD病態関連因子として血中のthymus and actication-regulated chemokine(TARC)、好酸球数、IgE、自己回答式の病態調査としてPatient-Oriented Severity Scoring of Atopic Dermatitis(PO-SCORAD)、皮膚バリア機能として角質水分量、経皮水分蒸散量(transepidermal water loss; TEWL)、皮膚pH、安静時発汗量を測定した。身体活動量は、生活習慣記録機ライフコーダGS(スズケン)を2週間着用して測定した。その結果、血中のIgE値と角質水分量(r = -0.464, p < 0.05)、TARC値と安静時発汗量(r = 0.486, p < 0.05)、皮膚pHと好酸球数(r = 0.592, p < 0.01)、皮膚pHと総消費量(r = 0.581, p < 0.05)、PO-SCORADのスコアと運動強度5の身体活動量(r = -0.524, p < 0.05)において、有意な相関関係が認められた。以上の結果から、AD患者においては、血中IgE値が高いほど、皮膚の物理的バリア機能が低下しており、中強度の身体活動量が多い人ほどAD症状が軽症であることが明らかとなった。今年度は、AD患者の身体活動量とAD病態関連因子との関連性についてはさらに対象者を増やして詳細に検討し、継続的な運動介入によるAD病態への影響についても研究を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
AD患者の募集が難航していたが、被験者リクルートメント会社に依頼して被験者募集を行い、19名のAD患者の日常生活における身体活動量と皮膚バリア機能、AD病態関連因子の関係について横断的に調査した。実際には36名の応募があったが、事前または当日キャンセルが相次ぎ、当日参加した19名分の測定結果を解析している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度測定に参加したAD患者を中心に、運動による皮膚バリア機能やAD病態関連因子への影響について、12週間の縦断的な運動介入を実施して調査を行う。昨年度実施した横断的な研究についても、対象者を増やしてより詳細な検討を行う。
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Causes of Carryover |
AD患者のリクルートメント費用について、被験者の当日キャンセルなどによって急遽減少したために、被験者謝金や解析用の予算を繰り越すこととした。繰り越し分の予算は、今年度の介入研究や昨年度の横断研究の続きにおいて、被験者謝金や検体解析の費用として使用する予定である。
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