2018 Fiscal Year Research-status Report
運動ストレスが血中ペリオスチンおよび関連因子に及ぼす影響
Project/Area Number |
17K13235
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
今井 智子 愛知工業大学, 工学部, 講師 (50613593)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ペリオスチン / 運動ストレス / 呼吸器疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
アスリートはトレーニング中の換気量増加に伴う気道上皮への物理的刺激やトレーニング環境中に含まれるアレルゲンや大気汚染物質などの環境因子、および個体因子が複雑に絡み合い、運動誘発喘息の罹患リスクが高まることが報告されている。しかしながら、現在のところ有効なバイオマーカーやその予防法は確立されていない。一方、近年アレルギー疾患の発症機序に関わる新たなバイオマーカーが複数報告されており、これらのマーカーは運動時の気道ストレスマーカーとなりうる可能性がある。そこで、本研究は新たな2型炎症マーカーとして注目されているペリオスチンに着目し、運動トレーニングとの関連を検討することを目的とした。本検討の対象者はアメリカンフットボール部に所属する38名とし、血液検体採取および呼吸機能検査、呼吸抵抗および呼気の採取を行っている。 本年度は昨年度採取した38検体の解析を中心に研究を進めた。血中ペリオスチンの検出はELISA法を用い、唯一運動との関連を報告している論文をもとに同一のELISA kitを用いてペリオスチン値を検出した。しかしながら、同一のELISA kitでの報告例は少なく、他の報告との比較や考察が困難なこと、さらに別のkitから喘息診断の目安となる基準値が示されたため、新たなELISA kitを用いて再検討を進めている。その他、本年度はペリオスチンの産生や惹起に関わる2型サイトカイン、IL-13およびIL-4の検出および関連サイトカインの検出等を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本検討の検討目的であるペリオスチンは比較的新しい指標であり、ELISA kitにより検出範囲が異なるため、本年度はELISA kitの選定や手法の確認、解析項目の選定を中心に行った。結果、本年度の解析により分析の方向性を確定することができた。しかしながら、分析費を要すため、本年度で全ての解析を行うことはできなかった。本年度の成果を生かし、全ての試料の解析を進め、運動トレーニングにおけるペリオスチンおよび関連因子との関連を明らかにする予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は全試料の分析を完了させる他、ペリオスチン誘発および関連因子のマーカーを探り、運動トレーニングとペリオスチンとの関連について検討を進め、順次成果を発表する予定である。
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Research Products
(2 results)