2017 Fiscal Year Research-status Report
インターネットの利用と児童の睡眠に関する客観的指標を用いた前方視的研究
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17K13242
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
須山 聡 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (70758581)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | インターネット / 睡眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
インターネットの利用者数の増加に伴い、インターネットに対する嗜癖、いわゆる「インターネット依存」が近年、社会問題となりつつあり、過度にインターネットを利用することで社会生活や人間関係に支障を来たすだけでなく、健康上の問題がみられることがある。子どものインターネットの利用率も増加している現状から、子どもの睡眠状態や活動量とインターネットの利用状況との関連性について客観的指標を用いて検討することは喫緊の課題であった。そこで、本研究では携帯型活動量計を用いて睡眠解析や活動量測定について客観的評価を行い、子どもの睡眠状態や活動量とインターネットの利用状況との関連性について検討を行う。平成29年度は、研究実施のための情報収集を行った。特に、携帯型活動量計の使用のため、取り扱い業者との意見交換を行った。また、携帯型活動量計を用いた研究を行っている研究者との意見交換を行った。こうした情報収集、意見交換を踏まえ、また、携帯型活動量計を用いて健常者を対象とした予備実験を行った。また、研究に用いる質問紙の作成を行った。対象とする子ども向けの質問紙には、インターネットを利用する時間帯、頻度、場所、目的等インターネットの利用状況についての質問とともに、インターネットに対する没頭の程度を知るため、KimberlyYoung の考案した評価尺度であるIAT(Internet Addiction Test)を加えた。一方、親に対する質問紙には、子供の強さと困難さアンケート(SDQ:Strengths and Difficulties Questionnaire)を加え、心理的状態や精神症状の評価を行うこととした。研究方法について検討を重ねながら、研究の実施に向けて、協力機関との打ち合わせを重ねた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は、研究実施のための準備に時間を要した。しかし、情報収集、意見交換を繰り返したことは、平成30年度の研究実施に向けて有意義であったと考える。また、研究実施に向けて、協力機関との打ち合わせを重ねたことで、研究実施に起こりえる問題を事前に軽減できたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度も引き続き、協力機関との打ち合わせを重ね、研究実施に向けて最終的な準備を行った後、研究を開始する。対象とする子どもとその親に対して、質問紙調査を行うとともに、子どもに携帯型活動量計の装着を依頼し、睡眠状態、活動量について客観的評価を行う。それらによって得られたデータをもとにデータベースを作成し、解析を行っていく。
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Causes of Carryover |
今年度中に研究を開始できなかったことで、計上していた人件費・謝金を使用することがなかった。研究実施に向けた最終的な準備の中で、物品購入を計画している。
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