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2021 Fiscal Year Research-status Report

子どもの主体性を育む運動環境における子ども-環境-指導者の円環的相互関係を紐解く

Research Project

Project/Area Number 17K13250
Research InstitutionKawamura Gakuen Woman's University

Principal Investigator

古屋 朝映子 (平倉朝映子)  川村学園女子大学, 教育学部, 准教授 (10612468)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2023-03-31
Keywords子ども / 運動 / 円環的相互関係 / 環境構成 / 親子体操 / 関係の変化 / 実践研究
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,子どもが多様な動きを経験でき,自発的に体を動かしたくなるような環境構成の構築に向けて,「子ども-環境-指導者の円環的相互関係」を明らかにするとともに,運動環境を構築するための「工夫」に関す実践的知識を得ることを目的としている.研究計画段階では,「子ども-環境-指導者」という3つの関係性を明らかにすることを想定していたが,研究を進めていく中において,子どもにとって重要な人的環境の一つである「親」にも焦点を当てる必要があるという結論に至った.そのため,親子体操教室の指導者を対象として,親子での運動指導場面における親と子どもの関連性と親に対する働きかけに関する具体的方法,その背景にある指導者の理念等について質的に分析することとした.具体的には,熟練した親子体操教室指導者1名にインタビュー調査を実施し,親子体操教室における熟練した指導者が有する実践知の構造について,親への働きかけに焦点を当てて,現象学的態度にて解釈した.その結果,熟練した指導者は,親子体操教室の活動において,親子の相互主体的な関わり合いの循環が必要であると考えていたことが明らかになった.
さらに,親のための活動を子どものための活動に見せかけて展開すること,指導者と子どもが積極的な関わりを持つこと,多様な親子体操のプログラムを実践すること,子どもが親を尊敬するような要素を作り出すことを通じて,育みたい親子関係に導くために親への気づきを与えていた.また熟練した指導者は,指導者として親子の世界に入り込み積極的に関わる視点と,親子の様子を客観的に観察する視点を持ち合わせており,2つの視点を使い分けることによって実践知を獲得していることが推察された.
今後は,インタビューの対象者を増やし,熟練した親子体操教室指導者の指導に関する実践知の多様性と共通点を見出すことを予定している.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

複数名の対象者へのインタビュー調査を実施した上で研究成果をまとめ,全体の考察をおこなう予定であったが,新型コロナウイルス感染拡大の影響により,1名のデータ収集および分析,結果の発表しか実施することができなかったため.

Strategy for Future Research Activity

予定している残りの対象者へのインタビュー調査の実施と,その内容を踏まえた研究成果の発表をおこなう予定である.その上で,子どもが多様な動きを経験でき,自発的に体を動かしたくなるような環境構成の構築に向けた実践的な知見について,最終的な研究成果として発表したい.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は,新型コロナウイルス感染拡大の影響により調査に困難が生じ,調査および研究成果のまとめと発表に遅れが生じているためである.次年度使用額は,今年度実施できなかった調査のための諸費用にあてるとともに,それらの研究成果発表のための費用にあてる予定である.

URL: 

Published: 2022-12-28  

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