2018 Fiscal Year Annual Research Report
Control of TGF-beta related protein based on selective photooxygenation
Project/Area Number |
17K13260
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
谷口 敦彦 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30790125)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 光酸素化 / 触媒 / ペプチド / マイオスタチン |
Outline of Annual Research Achievements |
Transforming growth factor-β (TGF-β) スーパーファミリーの一つであるマイオスタチンは、骨格筋の増殖を負に制御するタンパク質である。よって、マイオスタチンの活性阻害は、筋ジストロフィー、がん悪液質、サルコペニア、廃用性筋萎縮等の筋萎縮性疾患に対する治療戦略として注目されている。本研究課題では、マイオスタチンを光酸素化によって不活化させることを目的とした。 本目的に向けて、当研究室で見出したマイオスタチン親和性ペプチドに光酸素化触媒をコンジュゲートした。光酸素化触媒としては、ターゲットに結合した時にのみ、光酸素化能を発現するものを採用した。また、本触媒は組織透過性が高く、障害性が低い近赤外光によって励起することが可能である。一方、マイオスタチン親和性ペプチドとしては、マウスプロマイオスタチン配列に由来する22残基のペプチドを採用した。両者をヒュスゲン環化付加によって連結した。 本コンジュゲートは空気存在下、光照射によってマイオスタチンを効率的に酸素化した。また、一般的な光増感剤であるメチレンブルーと比較して、本コンジュゲートはマイオスタチン選択的な光酸素化を起こした。さらに、HEK293細胞を用いたルシフェラーゼレポーターアッセイ系において、その酸素化されたマイオスタチンは顕著に活性を失っていることを確認した。以上の成果は、マイオスタチンをターゲットとした新しい治療法につながる可能性がある。
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Research Products
(10 results)