2017 Fiscal Year Research-status Report
がんエネルギー代謝を標的とする抗腫瘍化合物の探索および化学生物学的な作用機序解明
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17K13261
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Research Institution | Microbial Chemistry Research Foundation |
Principal Investigator |
竹内 倫文 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 博士研究員 (40516176)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | エネルギー代謝 / 阻害剤 / 分子プローブ |
Outline of Annual Research Achievements |
がんは様々な遺伝子変異の蓄積によって解糖系を亢進するなどエネルギー代謝経路を変化させて生存・増殖を有利にすることから,エネルギー代謝を阻害する化合物は,がん特有の代謝経路を利用した抗がん剤の候補として期待される.これまでの,エネルギー代謝阻害化合物の探索研究から,クエン酸回路のフマル酸水和酵素を阻害するピロリジノンを見出している.また,解糖系を阻害する化合物の探索により新規マクロライドを見出している.しかしながら,これらの化合物の作用機序および新規マクロライドの構造は解明できていない.本研究では新規マクロライドの構造を解明,ピロリジノンの作用機序解明を目的として研究を行った. 新規マクロライドの平面構造は各種スペクトル測定より決定した.本マクロライドが有する,6員環環状部分の相対配置はJ値及びNOESY相関により決定した.直鎖部分の相対配置はユニバーサルNMRデータベース法及びJ基準立体配置解析法を用いて決定した.3結合離れたプロトン間のJ値は,1H-NMR,DQF-COSY及びE-COSYスペクトルの詳細な解析により決定した.部分分解物をMTPAエステルへと誘導し,改良Mosher法を用いて絶対立体配置の一部を決定した.すべての絶対立体化学を決定すべく,現在deplelideの誘導化・部分分解の方法を検討している. ケミカルプロテオミクス解析によりピロリジノンの結合部位を決定すべく,ピロリジノンにアルキンタグ及び光反応性官能基を導入したプローブを合成した.本プローブは十分な活性を保持していた.現在,本プローブをA549細胞に作用させ結合部位の同定を試みている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Deplelide A及びBの平面構造を決定し,相対・絶対立体配置の一部を決定している.活性を有するピロリジノンの分子プローブを得ている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い,deplelide A及びBの構造を決定する.ピロリジノンの分子プローブを用いて結合部位の解析を進める.
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Causes of Carryover |
本年度から行っているdeplelideの構造解析を次年度も継続して行うことにした.解析に必要な試薬類の物品費を次年度も使用する必要性が生じたため. 本年度から行っているピロリジノンの結合部位解析を次年度も継続して行うことにした.解析に必要な試薬類の物品費を次年度も使用する必要性が生じたため.
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] ATP Depletion Assay Led to the Isolation of New 36-Membered Polyol Macrolides Deplelides A and B from Streptomyces sp. MM581-NF152017
Author(s)
Toshifumi Takeuchi , Masaki Hatano, Maya Umekita, Chigusa Hayashi, Shun-ichi Wada, Miho Nagayoshi, Ryuichi Sawa, Yumiko Kubota, Manabu Kawada, Masayuki Igarashi, Masakatsu Shibasaki
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Journal Title
Organic Letters
Volume: 19
Pages: 4207-7210
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] ATP枯渇活性を有する36員環マクロライドdeplelide A及びBの単離・同定2018
Author(s)
竹内 倫文, 波多野 和樹, 梅北 まや, 林 千草, 和田 俊一, 永吉 美穂, 澤 竜一, 久保田 由美子, 川田 学, 五十嵐 雅之, 柴﨑正勝
Organizer
日本薬学会第138年会(金沢)
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