2019 Fiscal Year Research-status Report
現代インドにおける文化産業の多層化ーボリウッド映画と地域語映画の相関関係を事例に
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17K13286
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯田 玲子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特定助教 (10757587)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インド映画 / 地域語映画 / 映画検閲 / 都市文化 / 大衆芸能 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、昨年度までに集めた量的データおよび質的データを分析することで、インドにおける地域語映画界と大衆芸能の担い手達が相補関係にあることを明らかにした。この成果は、2019年度末に刊行した『インドにおける大衆芸能と都市文化』のなかに収録した。地域語映画が隆盛している状況に関しては、『ようこそ南アジア世界へ』にコラムとして寄稿した。また映画検閲システムに着目することで、そこに関連する人物たちと映画産業の担い手たちのネットワークも明らかとなった。この成果は、今年度末に刊行される予定の『アジア・アフリカ地域研究』へ投稿することが決まっている。2020年7月には、オランダ・ライデン大学でおこなわれた国際アジア研究者集会(ICAS)にて、視線と身体表現の管理に関する口頭発表をおこなった。この口頭発表をもとにした原稿を海外ジャーナルへ投稿するべく、現在ファーストドラフトを執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2019年度は最終年度の予定であったが、成果公開促進費に採択されたため、執筆に多くの時間を割くことになった。そのため、当初予定していた2017年~2018年の成果をまとめた論文をジャーナルへの投稿することはできなかった。しかし、本研究課題で得られたデータの多くを書籍に収録することができたため、当初の予定よりも早く進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は最終年度である。当初、2019年に計画していた海外ジャーナルへの成果公表をおこなうことで、研究課題を広く発信していく。
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Causes of Carryover |
2019年度は、成果公開促進費用の交付を受け、単著の執筆に多くの時間を割いた。そのため、当初予定していた海外ジャーナルへの論文投稿をおこなうことができなかった。そのため、論文投稿に関わる費用を次年度に持ち越す必要が発生した。
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