同性カップルの法的保障の拡大過程に関する国際比較研究

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K13299
• Research Institution: Ochanomizu University
• Principal Investigator: 佐藤 美和 お茶の水女子大学, 生活科学部, 学部教育研究協力員 (80750992)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: パートナーシップ制度 / パートナーシップ証明 / LGBT / SOGI / 同性カップル / 同性婚 / 性的マイノリティ / 人権

Outline of Annual Research Achievements

令和２年度は、パートナーシップ制度の制定過程に関して、国内の自治体におけるパートナーシップ制度の検討・導入に関する新しい動向に合わせた資料収集、文献研究、調査準備、および、婚姻の平等と社会的承認論に関する文献研究を行い、以下の成果を得ることきた。
第一に、2019年4月以降の国内の自治体レベルでのパートナーシップ制度の導入過程ついて、前年度までに明らかにした推進要因と制度構築の特徴の枠組みに基づいて分類を行った。第二に、前年度までに行った自治体レベルのパートナーシップ制度の国際比較（日本・オランダ・アメリカ）について、さらに社会的承認論の視点からから婚姻の平等をめぐる議論と関連付けて検討し、その導入過程において、法的保障の必要性がどのように受容されたのかを明らかにした。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和２年度は、計画していた調査で収集した資料の整理・分析と文献研究をおこなうことができた。一方で、その成果報告と国内でのパートナーシップ制度に関する聞き取り調査の実施が計画よりも遅れている。

Strategy for Future Research Activity

パートナーシップ制度の制定過程について、引き続き調査と文献研究を実施し、国際比較を行う。特に、国内ではパートナーシップ制度を導入・検討する自治体が当初の計画以上に増えていること、および、新型コロナウィルス感染症拡大の影響を踏まえ、当初計画していた調査方法の変更を含めた見直しを行う。

Causes of Carryover

パートナーシップ制度を導入した国内の自治体に対する調査が当初の予定よりも遅れているため、次年度使用額が生じた。次年度に調査方法を再検討した上で実施するため、 研究進行上の支障はない。 当初の予定通り国内での調査と文献収集のために使用する。