2017 Fiscal Year Research-status Report
画像ビッグデータ活用による網羅的地域景観分析と景観堪能ルート探索手法の開発
Project/Area Number |
17K13304
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
浅田 拓海 室蘭工業大学, 工学研究科, 助教 (50634680)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 景観評価 / 広域ツーリズム / 観光行動 / ビッグデータ活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在,我が国における観光地域づくり政策の中で,移動そのものや景観を楽しむためのドライブ・サイクリングルートの形成・発信が推進されている.このようなロードツーリズムを広域化させ,より活性化させるには,地域景観の網羅的な把握と差別化,移動中に景観を堪能できるルート,効果的な情報提供などの検討が必要である.本研究では,移動中に眺める道路景観に着目し,地域を網羅する画像ビッグデータによる地域景観分析と景観堪能ルート探索手法の開発を行う.検討項目は,①地域景観の網羅的分析と地域・国際比較,②景観の連続性と選好性を考慮したルート探索手法の開発,③これらを組み込んだ観光情報プラットフォームの構築,の3つである. 本年度では,①については,画像データを各国の主要な観光エリアから取得し,現在,画像解析により景観評価分析を継続中である.②については,観光エリアにおける実際の周遊ルートを分析し,その傾向や訪問順などについて分析した.また,SNSビッグデータを用いて,人々の地域や観光拠点に関する関心構造について分析した.その結果,観光客が立ち寄るメインスポット,さらにはそれらをどのような順序で回るのかを明らかにした.また,WEB上の人々の関心空間を分析することで,どのような地域や拠点に潜在的な関心があるのか,さらには,これらがどのような組み合わせで関心が持たれているのかを明らかにした.③については,上記の分析が完了することを前提としているため,次年度の課題とする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「①地域景観の網羅的分析と地域・国際比較」については,データが大規模なため分析が遅れているが,おおむね順調に進んでいるところである.次年度には論文として投稿する予定である.「②景観の連続性と選好性を考慮したルート探索手法の開発」については,観光行動調査データを取得し,また,SNS空間のコメントデータから実際の行動パターンや地域拠点への関心などについて分析し,論文として報告した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,「①地域景観の網羅的分析と地域・国際比較」の分析を完了し,論文化する.また,「②景観の連続性と選好性を考慮したルート探索手法の開発」に関して,関心度の高い観光スポットや訪問順の傾向を明らかにしたが,それらのスポット間の移動の中で景観を堪能できるルートの特徴解明は課題となっていることから,これを至急に行い,ルート探索手法の開発を急ぐ.その上で,「③これらを組み込んだ観光情報プラットフォームの構築」を行い,研究を仕上げる.
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