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2017 Fiscal Year Research-status Report

ハシディズム伝承の再構成と近代ユダヤ・ルネサンス運動に関する発展的・思想史的研究

Research Project

Project/Area Number 17K13338
Research InstitutionDoshisha University

Principal Investigator

平岡 光太郎  同志社大学, 研究開発推進機構, 助教 (00780404)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsユダヤ思想 / ハシディズム / ユダヤ・ルネサンス / マルティン・ブーバー / シャイ・アグノン
Outline of Annual Research Achievements

4月から7月まで、8月に開催される17th World Congress for Jewish Studiesでの発表の準備をした。
8月のエルサレム滞在の折、イスラエル国立図書館のブーバー・アーカイブで、ドイツのアグノン宅が火災にあった際、焼け跡からでてきたCorpus Hasidicumの映像資料の閲覧を許され、この資料データを受け取った。またヘブライ大学のZev Harvey教授と、ブーバーの神権政治理解とハシディズムの関連性について意見交換した。ベン・グリオン大学のJonathan Meir教授と、20世紀のユダヤ人によるハシディズム受容について意見交換した。上記の国際会議において、Martin Buber and Shmuel Yosef Agnon in Jewish Renaissanceのタイトルで研究を発表した後、テル・アビブ大学のDan Laor教授と焼け跡から出てきた資料について意見交換した。またテル・アビブ大学のRan Margolin教授とバアル・シェム・トヴ理解について、ベン・グリオン大学のZeev Gries教授とブーバーのハシディズム理解について知見提供を受けた。エルサレムからの帰途、ベルリンに滞在し、ポツダム大学のAdmiel Kosman教授とブーバーの思想について、同大学のRonen Pinkas博士とフランクフルトにあり、ブーバーとアグノンが所属した自由ユダヤ学院について意見交換した。同時期にベルリンに滞在していたバル・イラン大学のAvidob Lipsker教授にアグノンに関する知見提供を受けた。
9月2日に日本宗教学会において「シャイ・アグノンのバアル・シェム・トヴ理解」の題目で発表、12月2日に開催された日本ユダヤ学会の関西例会では「20世紀におけるハシディズム受容」の題目で研究を発表した。
その後の期間は、論文執筆に注力した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2017年度は、特に研究発表に注力することとなった。国内外において依頼されたものも含めて4回に渡って研究を発表し、ブーバーとアグノンがどのような時代状況下、また思想的影響下においてハシディズム文献に関わっていたかを明らかにした。特にブーバーのハシディズム文献への回顧は、近代ユダヤの文化ナショナリズムという文脈でなされたことを明らかにした。
8月のエルサレム滞在において、火災にあったアグノンの家から見つかったハシディズム物語手稿の映像を入手できたことは貴重な機会であった。さらにこの滞在では、資料として欠けていた、アグノンのハシディズム理解に関する研究論文・著作を入手することができた。また17th World Congress for Jewish Studiesへの参加を通じて本研究に関わるテーマを扱う研究者たちと意見交換が可能となり、多くの情報を入手することができた。
本年度の研究では、特にブーバーとアグノンが扱ったハシディズム資料の原典を確認した。この確認により、ブーバーとアグノンのハシディズム原典に対する姿勢の違いを理解することができた。この原典に対する姿勢の違いの理解は、彼らのハシディズム伝承再構成を考察する際に、重要な参照軸となる。

Strategy for Future Research Activity

2018年度において、7月に開催されるEuropean Association for Jewish Studiesの国際会議に参加する予定であった。8月にエルサレムでヘブライ大学と同志社大学との共同で開催する国際シンポジウムを企画することとなったため、上記の国際会議への参加を取りやめた。4月から7月まではこのシンポジウムにおいての発表準備に費やすこととする。シンポジウムにおいてはブーバーのハシディズム受容に関する研究を発表する。8月のシンポジウムの前後に、イスラエル国立図書館や古書店などでさらに関連する文献、特にブーバーとアグノンと知的交流のあった人々についての資料を収集する。イスラエルからの復路においてベルリンに滞在し、ポツダム大学のAdmiel Kosman教授をはじめとする研究者と、2017年度に明らかになった内容について意見交換する。
9月中旬に開催される京都ユダヤ思想学会の研究合宿に参加し、8月のシンポジウムで発表した内容をさらに発展させたものを発表する。また昨年度末に購入したコンピューターを使用して、研究成果を発信するためのサイトの作成に取り組む。
2月にイスラエルで研究滞在をして、さらに必要な文献を収集する。この滞在の折、ベン・グリオン大学のJonathan Meir教授とZeev Gries教授、バル・イラン大学のAvidob Lipsker教授と意見交換を行う。

  • Research Products

    (4 results)

All 2017

All Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 2 results)

  • [Presentation] Martin Buber and Shmuel Yosef Agnon in Jewish Renaissance2017

    • Author(s)
      Kotaro Hiraoka
    • Organizer
      The 17th World Congress of Jewish Studies
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] シャイ・アグノンのバアル・シェム・トヴ理解2017

    • Author(s)
      平岡光太郎
    • Organizer
      日本宗教学会第76回学術大会
  • [Presentation] 20世紀におけるハシディズム受容2017

    • Author(s)
      平岡光太郎
    • Organizer
      日本ユダヤ学会
    • Invited
  • [Presentation] 「ハシディズム文献」再構築の試み ―マルティン・ブーバーとシャイ・アグノンを中心に―2017

    • Author(s)
      平岡光太郎
    • Organizer
      基盤研究(A)「ユダヤ文献」の構成の領域横断的研究――伝統文献概念の批判的再構築に向けて」
    • Invited

URL: 

Published: 2018-12-17  

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