2018 Fiscal Year Research-status Report
三線が引き出す社会関係、価値、感情――大衆楽器が人びとに与える効果の研究
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17K13380
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
栗山 新也 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 外来研究員 (40782066)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 楽器学 / 民族音楽学 / 文化人類学 / 物質文化研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はの目的は、関西(大阪・兵庫)、関東(東京・神奈川)の沖縄出身者が所有する三線の調査を行うことだった。 大阪市、尼崎市を中心とする関西、及び東京都や川崎市、横浜市鶴見区などを中心とする関東は、戦前の沖縄からの出稼ぎが集中した地域である。本年度は、出稼ぎの移動に伴って移動した三線が、人びとに対してどのような効果を与えてきたのか明らかにするため、当該地域の沖縄出身者の子孫(二世、三世…)が所有する三線を調査した。 具体的には関東などで調査を行い。師匠が所持する三線について調査し、ア)三線がいかなる人間関係を媒介してきたのか、イ)三線がいかなる価値を喚起してきたのか、ウ)三線がいかなる感情を喚起してきたのかの三点を明らかにした。また三線に関するする文献資料についても収集し分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に文献資料の収集特に分析が進んでいる。聞き取り調査の収集・分析と並行して研究を進めることで大きな成果が得られるものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
沖縄の古典音楽・民謡の師匠たちが所有する三線に焦点を当て、ア)三線がいかなる人間関係を媒介してきたのか、イ)三線がいかなる価値を喚起してきたのか、ウ)三線がいかなる感情を喚起してきたのかの三点を明らかにするの「3観点」から分析する。
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Causes of Carryover |
仕事が多忙のため、調査の日程が充分にとれず、当初計画していたフィールドワークができなかったため。
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