2019 Fiscal Year Research-status Report
十八・十九世紀を中心とした怪異文芸と学問・思想・宗教との総合的研究
Project/Area Number |
17K13386
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
門脇 大 神戸大学, 人文学研究科, 人文学研究科研究員 (30634133)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 怪談 / 怪異 / 心学 / 因果物語 / 義残後覚 / 幻術 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、「近世怪異文芸を学問・思想・宗教との関係から捉え直し、通史的な読解を行うことにより、従来とは異なる視座から文学史・文化史の再編を行う」という本研究の主目的に沿って、おもに資料収集・整理といった基礎研究を中心に行った。特に、これまでの研究を継続して心学関係資料、通俗仏書の収集・整理を進めた。研究の進展に伴い、資料をさらに充実させる必要が生じたためである。また、複数の研究会で口頭発表を行い、関係各位から多くの教示を得た。昨年度以前から継続して参加している研究会が多いが、特に本研究と関係の深い内容を発表し、多くの知見を得ることができた。以下に、発表を行った研究会を記す。 1)怪談文芸研究会:2019年4月~2020年2月、四条蛇庵(京都府京都市)。近世怪談に関する口頭発表を計5回行った。 2)因果物語研究会:2019年4月~2019年10月、四条蛇庵(京都府京都市)。『因果物語』に関する口頭発表を計5回行った。 3)義残後覚研究会:2019年6月、四条蛇庵(京都府京都市)。『義残後覚』巻4の2「果進居士か事」に関する口頭発表を行った。 4)北白川EFEOサロン2019-2020:2019年12月、フランス国立極東学院京都支部(京都府京都市)。「江戸の幻術と、その使い手たち―果心居士の物語を中心として―」と題した口頭発表を行った。 これらの研究会に参加して発表を行うことにより、研究を進めるにあたっての軌道修正や、研究をより発展させる方策などを得ることもできた。これらの成果は、次年度に学会発表・論文によって公開する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度は、資料収集・整理といった基礎研究を中心とした。また、複数の研究会で発表を行った。しかし、当初の研究計画で予定していた学会発表・論文の公開には至っていない。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、年度末の調査は断念した。しかし、資料の収集・整理や実地調査によって得られた資料、さらには研究会での発表によって得られた知見は、次年度以降にその研究成果の公開が十分に見込まれるものである。研究の進捗状況はやや遅れているが、十分に修正可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、研究成果を順次公開してゆく。本研究の最終年度でもあるため、2019年度以前に収集・整理した資料、研究会での発表などによって得られた知見を元として、学会発表・論文などによって研究成果を公開する。 また、研究計画の中で十分に調査が行われていないものに関しては、調査を継続して行い、その成果も発表する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、年度末に計画していた資料調査を断念したため。感染症終息後、予定していた資料調査を行う。
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