2019 Fiscal Year Annual Research Report
Main Clause Phenomena in Japanese and English Complement Clauses
Project/Area Number |
17K13478
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
吉本 圭佑 龍谷大学, 政策学部, 准教授 (90724477)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 主文現象 / 統語論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、通常主文で起こる話題化等の主文現象が一部の補文だけで容認される(あるいはされない)のはなぜか解明することである。先行研究によれば、一部の補文で節の周縁部が欠けているため話題化や焦点化が容認されないとする切り詰め分析と、一部の補文において空の演算子の移動があり、話題化や焦点化の移動を阻止しているとする干渉分析がある。干渉分析は、一般性の高い相対的最小性の原理によって主文現象を説明可能なため、より好ましいと考えられている。しかし、Miyagawa(2017)では、移動を伴わないLeft Dislocation (LD)が、移動を伴う話題化と同様に一部の補文で容認されないという言語事実に触れ、干渉分析に疑問を呈している。 今年度は、LDと話題化の分布が同じか否か補文のタイプ別に容認性判断テストを行い、切り詰め分析と干渉分析の妥当性を検証した。Amazon Mechanical Turkで被験者を募り (n=113)、オンラインのIbex Farm上で7件法のリッカート尺度による実験を行った。補文をタイプ A (say等)、B&E (believe, realize等)、C&D (be likely, be surprised, regret等)に分け、それぞれについて話題化とLDのテストを行った。結果は、A話題化 (平均値4.848333)、A LD (4.82)、B&E話題化(4.845)、B&E LD (4.853333)、C&D話題化(NA)、C&D LD(4.858333)となり、タイプ間の有意差は見られなかった。しかし、ミスにより欠損値が生じたこと、尺度のごく一部しか使用していない被験者が少なくない数存在したこと等、実験のやり方自体が結果に影響を与えた可能性が高い。予想していた結果が得られなかったため発表は叶わなかったが、再度実験を行う予定である。
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