2017 Fiscal Year Research-status Report
複雑さ・正確さ・流暢さ(CAF)指標の視覚化とCAFを用いたスピーキング指導
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17K13492
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
横内 裕一郎 弘前大学, 教育推進機構, 助教 (40782800)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 言語テスティング / スピーキング評価 / フィードバック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、英語学習者のスピーキング能力を複雑さ・正確さ・流暢さ(CAF)の指標を用いて解釈し、CAFを用いてフィードバックを学習者に与える方法を探索することと、このフィードバック方法によってスピーキング能力が向上するかどうかを調査している。1年目の課題目標は、結果の提示に使用するCAF指標の選択と今後の実験で使用するタスクの選定を行うことであった。使用する指標の選択については、主に文献研究を通じてどの指標を使用するべきか調査を行った。研究計画時にはできる限り多くの指標を提示することによって様々な観点から学習者が自身のスピーキング能力の長所と短所を把握できるようにすることを目指したが、評価の実用性の観点から、多くの指標を算出することは不適当であると判断した。また、学習者にとって理解しやすい指標を選定することを優先し、パイロット版として作成したフィードバックシートを学習者に示し、インタビューを行った。その結果、多数の指標を提示しても、指標を解釈しきれないというコメントが寄せられた。この結果を受けて、本実施の際に提示する指標を発話語数・1分あたりの発話語数・1発話単位中のエラー数・1発話単位中の語数・ギロ指数の5項目にすることとした。この結果については論文にまとめ、結果を今後公表する。実験に使用するタスクの選定については、使用するタスクとして再話課題と短い質問文への応答課題の2種類を用いることとした。このうち再話課題のタスク条件と発話に及ぼす関係について調査を行い、国際学会にて発表を行った。この研究成果をもとに、現在実験で使用する問題の作成を現在行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目には、先行研究で使用されてきたCAF指標の総括を文献研究等を通じて行い、現在その成果を論文にまとめている。これは研究計画書の作成時の予定に合ったものである。研究手法については変更があったものの、1年目の予定は概ね順調に進捗したと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目を終了した時点で、本研究課題で達成すべき4つの研究のうち、前半2つの調査が終了した。そのため、今年度はその成果を論文等にまとめつつ、2年目に行う予定の実験準備を行う。問題の作成や実験環境の構築など、大まかな実験計画の準備は完了しており、現在はデータの収集日程の調整を行うと同時に、実験参加者に配布するマニュアルを作成している。実験終了は31年2月ころを予定しているため、その後データの分析を行い、31年度中に成果を公表できるようにしたい。
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Research Products
(1 results)