2018 Fiscal Year Research-status Report
小学校図画工作科と外国語活動の教科融合型学習の研究
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17K13503
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
藤井 康子 大分大学, 教育学部, 准教授 (10608376)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | CLIL / 図画工作科 / 小学校外国語活動・外国語 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ヨーロッパ・アジア4カ国の教育機関及び小学校の調査:アジアについては、国内研究協力者とともに台湾・台北市を2019年1月9日~13日計5日間の日程で訪問し、台北市立大学、国立台北教育大学等の教育機関や現地のバイリンガル学校及び公立の小学校計3校の訪問調査を行い、台湾における近年の英語教育改革の動向と美術教育の現状について調査を行った。ヨーロッパについては、スペイン・マドリッド自治州とイギリス・ブリストル及びロンドンを2019年3月19日~29日計10日間の日程で訪問し、マドリッド自治大学、西イングランド大学等の教育機関や現地の小学校計3校の訪問調査を行い、英語教育と美術教育の現状と今後の動向について調査を行った。 (2)教科書・教師用指導書・副教材・関連資料等の収集と分析:現地にて7社のCLIL及び美術と他教科とのクロスカリキュラム型学習の教師用指導書を入手し、スペインとイギリスの教育内容や指導法について検討した。検討結果を基に、日本の小学校図画工作と外国語活動のための教科融合学習の開発の参考にした。 (3)スペインとの共同研究:英語で美術の内容を学ぶCLIL教育について、マドリッド自治大学の教員養成学部の教授及び博士課程学生との共同研究を進めた。本年度も国際美術教育セミナーをマドリッド自治大学において実施し、複数の研究者や大学院生との研究交流を行った。 (4)教材開発と学習モデルの作成:国内研究協力者4名とともに教材開発研究会を福岡県と熊本県で複数回実施し、小学校図画工作科と外国語活動・外国語の現行使用教科書を参考に、英語も使って楽しく図画工作科を学べる教材を開発した。効果検証のために2018年12月及び2019年2月に研究協力者が所属する小学校計2校において研究授業を実施した。 (5)研究成果の公表:小学校英語教育学会(JES)長崎大会においてポスター発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スペインのCLIL教育の研究については、収集した教科書や資料の分析・考察等については計画通り順調に進展している。 日本ので公立小学校の図画工作科において、低学年・中学年・高学年の児童を対象とした、子どもが楽しみながら図画工作科と英語を学べる学習教材を現場教員とともに開発し実践することができた。現在は、新学習指導要領に対応すべく学習目標や評価方法を見直し、教科書や副教材など海外調査で得られた知見も参考にして、日本の美術文化を取りあげた教材開発を進めている。小学校の図画工作科が外国語活動と融合することにより、国際的な視点から美術文化の理解に繋げられるような教材を検討中である。 ヨーロッパ・アジア4カ国の現地調査については、海外研究協力者及び国内研究協力者の助言と協力を得て、スペイン・マドリッド自治州、イギリス・ブリストル及びロンドン、中国・台湾を実施することが出来た。当初の目標であったドイツについては、先方との日程調整に難航したため実施することができなかった。したがって3年次はドイツの現地調査を実施し、全ての海外調査を終了させる。 スペインとの共同研究については、マドリッド自治大学の教授らとの国際共同研究「絵巻物プロジェクト」が始まり、関係者間の連携・協力体制を整えることができた。3年次は、大分県内の中学校において比較研究のための研究実践を実施する予定である。その他についても、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
3年次は、2年次の課題を踏まえて次の内容を更に継続・発展させる。 (1)ヨーロッパ・アジア4カ国の教育機関及び小学校の調査:ドイツの調査を実施し、現地のバイリンガル学校や公立の小学校や教育機関を訪問し、CLILを含む英語教育と美術教育の現状(学習内容と指導法、教科書とその他の学習教材の運用方法等)と今後の動向について、現場教員等への聞き取り調査を実施する。 (2)教材開発と学習モデルの作成:国内研究協力者と教材開発研究会を開催し、現行使用教科書等を参考に、新学習指導要領の内容に即した図画工作科と外国語活動の教科融合教材を開発し、教育実践を通して教育効果の検証を行う。 (3)研究成果の公表:研究代表者の所属する学会等で発表する。研究代表者が所属する諸学会の関係者や教員養成学部の授業等において本研究の成果還元を行う。 ホームページや海外研究協力者を含めた研究会等で研究成果を広く公開する。 (4)研究遅延時の対応:現地調査に遅延が生じた場合は、海外・国内研究協力者の助言と協力を得て調査時期や調査対象国地域を再調整し、研究期間内に必ず研究目的を達成できるようにする。
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Causes of Carryover |
ドイツの現地調査について、先方との日程調整が難航したため次年度に延期したことによる。3年次は、2年次に実施できなかった海外調査を当初の計画通り実施し、終了させる。
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Research Products
(5 results)