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2017 Fiscal Year Research-status Report

英文読解効率の妥当性の評価と速読指導への実践的応用

Research Project

Project/Area Number 17K13506
Research InstitutionYamaguchi Prefectural University

Principal Investigator

田中 菜採  山口県立大学, 国際文化学部, 講師 (80795005)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords英語教育 / リーディング / 流暢さ / 読解効率 / 速読指導 / 妥当性 / スキャニング / スキミング
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,これまで読みの流暢さの指標として用いられてきた読解効率の妥当性を速読に応用して検証し、読解効率を向上させる速読指導へ示唆を与えることを目的としている。本年度は「速読における読解効率の妥当性検証」を研究課題とし,以下の調査を実施した。
読解効率は読解の速さと正確さを合わせて示す読みの流暢さの指標で、速度に読解後の理解問題の正答率を掛け合わせて算出する。これまでの研究で、読解効率の算出方法を読解テストに応用した際の妥当性が確認されている(小谷ら, 2006, 2011)。ただし、読解効率の値は読み手に固有のものではなく、読解目的や読解テキストの難易度などの要因によって変化する。読解目的の中には、内容理解のための通常読解よりも速く読む活動(スキャニング:必要な情報のみを素早く読み取る、スキミング:英文をざっと読んで大意を素早くつかむ) がある。こういった活動では英文全体を一様に速く読むのではなく、読解の目的によって注目する情報を変える必要がある。本年度の調査では、読解効率を速読に応用しても妥当性が十分にあるかを検証した。EFL大学生を対象に、通常読解・スキャニング・スキミングの活動を与え、読解時間を測定した。さらに、課題の達成率(正答率)を算出した。先行研究の読解効率の妥当性検証方法を参考に、スキャニング・スキミングについても妥当性検証を行ったところ、スキミングではある程度妥当性が確認できた一方で、スキャニングについては低い結果となった。また、読解時間と正答率との関係から読み手の読解ストラテジー(正確性・速度のどちらを優先しているか、両立させているか等)を分類したものの、そのストラテジーは読解熟達度とは関連しなかった。特にスキャニング活動が他の理解問題とは形式が異なることを踏まえて、今後、検証方法を見直す必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の研究課題である「速読における読解効率の妥当性検証」について,調査を実施することができた。研究成果については,平成29年度に実施された全国英語教育学会にて既に発表済みで、今後査読付論文に投稿する準備を進めている。また、新たな課題についても再分析の準備を進めている

Strategy for Future Research Activity

今後は1年目の研究で残された課題に取り組むとともに、2年目の研究計画に着手する。1年目で残された課題は、通常の内容理解と形式の異なるスキャニングの読解効率の妥当性を検証する方法を再検討することである。2年目の研究計画では、学習者の読解熟達度と各速読活動の読解速度、読解効率との関連を検証する。

Causes of Carryover

平成29年度の調査では調査協力のための謝金を見込んでいたが、ボランティアによって賄えたため、その分の謝金を次年度使用する。また、海外旅費についても平成29年度に海外学会に参加しなかったため、次年度の参加のための旅費として使用する (既に海外学会で発表の採択が得られている)。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018 2017

All Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Presentation] 速さの求められる英文読解活動における読解効率の有用性:スキャニング・スキミングと通常読解の比較から2017

    • Author(s)
      田中菜採
    • Organizer
      第43回全国英語教育学会 島根研究大会
  • [Book] Yamaguchi and the world: Content and language integrated learning in Yamaguchi prefectural university2018

    • Author(s)
      Iwano, M., Ankei, Y., Tanaka, N., Matsuda, O., Senneck, A., Izao, T., Suzuki, T., Nishiwaki, Y., Nishida, K., & Lim, K.
    • Total Pages
      112
    • Publisher
      Faculty of Intercultural Studies, Yamaguchi Prefectural University
    • ISBN
      978-4-909137-3

URL: 

Published: 2018-12-17  

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