2020 Fiscal Year Research-status Report
20世紀前半アジア太平洋地域における赤十字人道支援と保健衛生制度の形成
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17K13522
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| Research Institution | Jobu University |
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Principal Investigator |
牧田 義也 上武大学, ビジネス情報学部, 講師 (90727778)
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2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 国際赤十字運動 / アジア太平洋史 / グローバルヒストリー / アメリカ史 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、20世紀前半のアジア太平洋地域における保健衛生制度の形成過程に対して、日本とアメリカ合衆国の人道支援事業が及ぼした影響を、日米両国の赤十字社の活動に焦点を当てて考察することを目的とする。この目的を達成するために、令和2年度は、東洋赤十字会議での保健衛生政策の策定過程と、シャム・仏領インドシナにおける保健衛生制度の平準化について、関連史料を収集し分析を行った。また、中国紅十字会の創設とハワイ日系移民の管轄権をめぐる日米赤十字社の対立と競合についても分析・執筆を進めた。そして、赤十字社連盟が主催した東洋赤十字会議における政策形成過程について、日米赤十字社の政策提言に対する各国赤十字社の対応に着目して分析するとともに、同会議を通じて構築された保健衛生の制度的枠組が、域内各国に再伝播していく過程を、シャムと仏領インドシナを事例として考察した。これによって本研究は、東洋赤十字会議での議論に注目しつつ、アジア太平洋地域において植民地行政に接合された赤十字事業の制度的特性について新たな知見を得ることができた。ただし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、当初予定していた国内外の各地での文書館調査等を中断・断念せざるをえない状況が発生した。そのため、令和２年度は収集済み資料の分析と論文執筆に重点をおき、その一部を研究論文として公開するとともに、その成果を応用した研究発表を国際会議にて報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、当初予定していた国内外の各地での文書館調査等を中断・断念せざるをえない状況が発生した。そのため、当初の計画通りの資料収集を実施することができなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
デジタル・アーカイブス等のオンライン資料の収集を進める。また、研究を通じて明らかにしたいこと、及びそのための手段について再検討し、日本国内で収集可能な代替的な資料で論証できること、論証できないことを振り分ける作業を行う。その上で、国内外の新型コロナウイルスの感染状況を見極め、可能であれば年度後半に資料収集を実施できるよう、準備を進めておく。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大にともない、当初予定していた国内外の公文書館等での資料調査を実施することができなかったため。
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Research Products
(2 results)
