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2017 Fiscal Year Research-status Report

足利義満期武家政治史の研究 ―義満の権力確立過程の再検討を中心に―

Research Project

Project/Area Number 17K13526
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

堀川 康史  東京大学, 史料編纂所, 助教 (80760280)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords室町幕府 / 足利義満
Outline of Annual Research Achievements

本研究計画は、同時代史料の調査・活用とそれにもとづく政治史分析を通じて、足利義満期の武家政治史、特に義満の権力確立過程の再検討を目指すものである。初年度にあたる2017年度は、当初の計画通り史料的基盤の整備に取り組みつつ、2018年度以降に向けて具体的な検討にも着手した。
(1)まず同時代史料の不足を補うべく、京都吉田社の神官吉田兼敦の日記『吉田家日次記』の翻刻を中心に未刊行史料の調査を進めた。また、上記の調査と並行して、武家政治史を復元するうえで有効な手がかりとされている守護の任免状況を改めて整理・考証すべく、未刊行史料を含めた関係史料の収集に取り組んだ。
(2)具体的な検討として、応永の乱の経緯・位置づけに関する研究に着手した。ここでは九州情勢との関わりが重要となるとの見通しから、応永年間の九州情勢に関する史資料の収集・整理を行うとともに、これまでの研究では利活用が進んでいない年未詳史料、特に九州探題渋川氏発給文書の年代推定作業を進めた。
(3)本研究の一環として、博士学位請求論文『室町幕府地方支配の研究』を執筆し、2018年3月に東京大学大学院人文社会系研究科に提出した。特に第三部「室町幕府と「遠国」」に収めた論考(新稿含む)において、九州探題今川了俊の解任をめぐる一連の経緯を同時代史料にもとづいて検討し、〈足利義満による有力大名の討伐とそれによる権力確立〉という当該期武家政治史の通説的枠組みの見直しを試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2017年度の目標は、足利義満期武家政治史の再検討を進める前提として、史料的基盤を構築・整備することであったが、この点については順調に調査を進めることができ、2018年度以降、具体的な検討を開始するうえで、十分とは言えないまでも重要な手がかりとなる史料・情報を集めることができたので、おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

2018年度以降は当初の計画通り、2017年度の調査を基礎としながら具体的な検討に着手し、その成果を口頭報告・論文のかたちで順次公表を進める予定である。ただし、具体的な検討対象として予定していた事例のなかには、本研究計画の採択後、同様の問題関心から考察がなされるようになったものもある。そのため検討対象については調整が必要となっているので、この点についての検討も行いつつ、研究を進めていきたい。

URL: 

Published: 2018-12-17  

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