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2018 Fiscal Year Research-status Report

無形文化遺産をめぐる知識人、政府、担い手の諸実践-広東省の水上居民を事例として

Research Project

Project/Area Number 17K13589
Research InstitutionShokei Gakuin College

Principal Investigator

稲澤 努  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (30632228)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords無形文化財 / 水上居民 / 中国 / 汕尾 / 高州
Outline of Annual Research Achievements

昨年度までも行ってきた香港と広東省における調査を継続して行い、無形民俗文化の活用状況に関するデータを得た。これまで調査を行ってきたデータと合わせ、分析をすすめている。
また、シンセン大学や広州大学、高州博物館の研究者らと情報交換を行い、無形民俗文化に対する現地政府の政策と、コミュニティの現状に関する情報を得た。各地の無形民俗文化は観光資源として期待されている部分と、それがうまく観光客をひきつけるに至っていない現状などについて情報収集をさらに進めている。
今後は、汕尾と高州の元水上居民コミニュティにターゲットを絞り、情報収集と分析を行う。高州の水上居民については、現地において収集した文献資料により、陸上がりの経緯やその間の伝統行事の推移などについて、基本的な情報が収集できた。次年度以降は、廟を中心とするコミュニティや各家族の儀礼への参与観察を行いつつ、当地では無形民俗文化がどのように活用されているのか、いないのかを集中的に調べ分析していく。
汕尾では、すでに元水上居民の漁歌を資源として観光客を呼ぼうとしたり、省都広州や首都北京でのコンサートも行われている。その一方で、そうしたイベントは汕尾の知名度を上げることはあっても、それを目的として観光客がやってくるような商品にはなっていない。そのため、こうしたコンサートなどの活動に連動して、漁民コミュニティやその周辺において、何が起こっているのかを丹念に記述すべく、漁歌隊、廟関係者および地元政府関係者からの情報収集を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

広東各地の無形民俗文化の利用について、現地調査や文献収集により、一定の成果をあげている。ただし、それが地域社会でどういった影響を与えているのかについての情報収集と分析が遅れている。

Strategy for Future Research Activity

現地の研究機関とも十分に連携をとりながら、現地調査を進める。

Causes of Carryover

ほぼ計画通り支出してきたが、一部他研究費での調査と目的地が近接した場合に、重複分が発生した。これは次年度の調査の拡充に充てる。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 2018

All Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results)

  • [Presentation] 衣錦還郷之径:以広東汕尾為例2019

    • Author(s)
      稲澤 努
    • Organizer
      第二届「現代中国的人口移動与社会変遷」国際ワークショップ『移動のハビトゥス:人口流動及其地域性』
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 粤西の水上居民と信仰—研究史の整理と課題2019

    • Author(s)
      稲澤 努
    • Organizer
      科研費「中国宗教における聖地巡礼の動態性と近代性―華南西江流域の歴史民族誌を通して」の研究会
  • [Presentation] 広東二元社区論の再検討―広東省汕尾の事例から2018

    • Author(s)
      稲澤 努
    • Organizer
      移動と流行―移民が持ち込んだもの/持ち込んだもの」共同研究「現代中国における内国移動とエスニシティ」2018年度第3回研究会
  • [Presentation] 広東汕尾の「客家」と「福佬」2018

    • Author(s)
      稲澤 努
    • Organizer
      国際シンポジウム『客家エスニシティとグローバル現象』
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

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