2021 Fiscal Year Research-status Report
無形文化遺産をめぐる知識人、政府、担い手の諸実践-広東省の水上居民を事例として
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17K13589
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Research Institution | Shokei Gakuin College |
Principal Investigator |
稲澤 努 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (30632228)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 無形文化財 / 水上居民 |
Outline of Annual Research Achievements |
『華南研究』7号に「高州の水上居民の陸上がりと民俗の変遷」を掲載した。これは、高州の水上居民を対象として、清末から現代にかけての陸上がりとそれに伴う民俗の変遷を考察したものである。現在の元水上居民たちは、かつて水上生活時代には行っていなかった、地方の「無形文化財」である年例や(冫+先)夫人への祭祀など陸への「同化」ともいえる活動を行っている一方で、祖先の神像への崇拝など、水上居民「独自の」民俗も行っていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍が収まらないため海外調査・学術交流が思うようにできず、進捗は計画通りとは言えない。コロナ禍以前に行った調査データの分析を進めつつ、wechatなどを用いて最近の現地の状況についてのデータを集めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も中国での現地調査再開は難しい。そこで、wechatなどを使って現地の無形文化遺産関連の活動についての情報を収集・分析することに注力する。 無形文化遺産を観光資源にというアピールは、もっぱら中国国内向けではあるものの、発信されている。そのため、これについての情報を整理すると共に、汕尾の漁歌隊などこれまでの自身の調査研究において繋がりがあり、wechatでコンタクトの可能な関係者からの情報収集を引き続き行う。 これにより、当初予定よりは大幅に遅れているものの、現地調査を再開できずとも学術論文を執筆可能なデータを集められると考えており、今年後半には執筆を開始する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、海外調査のみならず、国内での学術交流もほとんど行われなかったため。 国内での学術交流は制限つきながら再開見込みであるため、これに資金を用いる。また、wechatなどを使って収集したデータの整理・保存や、分析を進めるための書籍購入などに残金を使用する予定である。
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Research Products
(1 results)