2018 Fiscal Year Research-status Report
欧州における極右政党支持・排外主義と選挙動員の実証研究
Project/Area Number |
17K13676
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
中井 遼 北九州市立大学, 法学部, 准教授 (10546328)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 比較政治 / 政治意識 / 極右政党 / ヨーロッパ / 排外主義 / 社会調査 / 世論調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は近年の欧州世論データを用いて排外主義意識の整理とその規定要因の分析を行ったため,本年度は政党支持との相互関係に考慮を向けた。一般的に政治意識は政党支持に先行するものという推定が存在するが,現実の政治意識形成においては自らの政党支持の影響から自由でないことが先行研究にて指摘されている。同様の政党支持から政治意識への効果が排外主義やナショナリズムに関しても観察されるのか,少数の事例に着目しつつ検討を深めた。 世論調査を用いた研究を通じ,排外主義的な意識と政党支持の間には,後者が前者を規定する(後者が前者に先行する)場合もある事を明らかにした。端的に言えば,同意できる見解を主張しているからある政党を支持しているのではなく,自分の指示している政党の主張する見解だからそれを受け入れるというメカニズムが,排外主義を含むようなナショナリズム関連意識と政党支持の間にある事を示したといえる。 ただしこれは,意識が正党支持を規定することを否定するものではないことから,どちらの効果がより強いのかといった検討や,国や時代ごとの差異についての検討が,次年度以降の課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際査読誌も含めた論文刊行や成果公表は概ね順調に進捗しており,当初の計画通りの進展があるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度になるため,全ヨーロッパレベルでの分析を実施する。全体の研究成果を基にした単著刊行を企図する(出版社との折衝が始まっている)。
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Research Products
(16 results)