2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K13717
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
山口 圭子 兵庫県立大学, 経済学部, 講師 (60534964)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 構造変化 / 長期記憶モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的で記述されているとおり、長期記憶性と構造変化の両方を考慮したモデルを開発することが目的である。平成30年度はまず長期記憶性がみせかけか本物かを判別する検定についての研究を行った。 当初、長期記憶パラメータを固定したうえでの検定統計量について、漸近的性質を理論的におよびモンテカルロシミュレーションにより調べていた。しかし、長期記憶パラメータのパラメータ空間(ここでは0から1に限定している)で一様に同様のことがいえないかと考えはじめた。そこで長期分散推定の長期記憶パラメータに関して一様な上界が必要なことがわかった。最初に調べていた検定統計量では時間領域で長期分散を推定していたが、周波数領域での推定に変えることにより一様なオーダーが得られることがわかった。そこで周波数領域に変えてモンテカルロシミュレーションをやり直した。まず棄却点も長期記憶パラメータに依存するのでモンテカルロシミュレーションにより求める必要があり実験した結果、時間領域の場合とほぼ等しいことがわかった。次に帰無仮説のもとでのパフォーマンスについてもモンテカルロシミュレーションをやり直した。その結果、サイズは時間領域の場合とほぼ変わらないことがわかった。また、サイズに関してはバートレットカーネルを用いたほうがパラゼンカーネルを用いるよりもパフォーマンスが良さそうなことがわかった。 さらに今後この結果をふまえて当初の目的であるロバストな推定について考えていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度が最終年度だったのにもかかわらず、諸般の事情により終わらなかったので、31年度に延長させていただきました。
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Strategy for Future Research Activity |
1.今年度が最終年度であるので研究実施計画にあることを完成させる。 2.昨年度も今後の方策で(理由も)述べたが、パラメトリックなARFIMAモデルについても同時に考えてみたい。 3.国内外の学会等に参加し、最先端の研究について意見交換を行っていく。
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Causes of Carryover |
研究発表用の旅費を使用しなかったので、残額が生じた。残額は2019年度に使用予定の旅費とあわせて旅費として使用する。
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