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2017 Fiscal Year Research-status Report

Empirical analysis on modeling business index and business forecast corresponding to tail-risk

Research Project

Project/Area Number 17K13736
Research InstitutionTohoku Gakuin University

Principal Investigator

大塚 芳宏  東北学院大学, 経済学部, 准教授 (20632235)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2019-03-31
Keywords景気循環
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、日本の経済データを対象とした実証研究を中心に行った。具体的は以下の2点である。
まず第1に、世界同時不況や東日本大震災など急激な変動(テイル・リスク)により、従来の計量モデルでは我が国の景気動向が適切に推定できないことが知られている。この点について、本研究ではモデルの誤差項を拡張し、景気の変動、景気循環、変動のリスクを同時に推定するモデルを日本のマクロデータに当てはめ、実証分析を進めた。その結果、先述したような一時的な急変動に左右されることなく、上記の景気に関する特徴が推定可能であることが示された。また、近年、金融時系列分析で取り組まれている歪んだt分布の利用可能性についても検証を行った。これらの研究については、International Conference on Econometrics and Statisticsで報告をした。
第2点として、近年、地方の経済格差や東京一極集中などに注目が集められていることから、国単位ではなく地域レベルの景気循環の推定を行った。この研究では、地域間の経済的な関わりを空間計量経済学の枠組みを用いて、空間的な相互関係を取り入れた計量モデルを提案し、実証分析を行った。地域別鉱工業生産データを用いて、推定した結果、東京を中心とする関東圏の景気循環は、国家レベルで推定したものと同様の動きであった。また、経済が好景気から不景気に移行する転換点においては、地域間の経済的依存関係が強くなるなどの傾向を示すことが出来た。この研究については、 Review of Urban & Regional Development Studiesで掲載されている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初計画に基づき、日本の景気循環を分析する計量モデルを用いた実証分析を中心に行い、我が国の景気動向の特徴を明らかにすることが出来た。また、世界的には世界同時不況による大きなショックをどのように考慮するかについて議論がされていたなかで、本研究は東日本大震災のような自然災害が起きた場合にも対応可能であるモデルを構築することができたことから、研究課題の進捗状況としては、概ね順調に進展していると評価する。

Strategy for Future Research Activity

今後は、複合型の景気指標を構築する予定である。これまでの景気分析では、景気の動きに対して、先行するもの、一致した動きをするもの、遅行した動きをするものに経済統計を分類し、そのカテゴリーに属する経済指標のみを用いて指標の構築が行われていた。しかし、本研究では、先行するとされる経済指標が現在の景気動向をどれほど予測しているかを計量モデルを用いて、明らかにすることを目的とする。具体的には景気の先行系列と一致系列を組み合わせたモデルを用いて、実証分析を行う予定である。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由として、国際学会等の日程及び発表申し込みのスケジュールが合わなかったことである。多くの国際学会は、2月や3月で申し込みの締め切りが行われてしまうことから、本研究課題の可否がわからない状況で判断することになってしまう。そのことから、前年度の旅費使用分が未消化になることとなった。
本年度は、6月末にEdinburghで開催される国際学会International Society for Bayesian Analysisでポスター発表をする予定である。その学会は約1週間と長期滞在になることから、その旅費に充当させる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] REGIONAL GROWTH AND BUSINESS CYCLES IN JAPAN2017

    • Author(s)
      Ohtsuka Yoshihiro、Kakamu Kazuhiko
    • Journal Title

      Review of Urban & Regional Development Studies

      Volume: 30 Pages: 1~25

    • DOI

      https://doi.org/10.1111/rurd.12072

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Large Shocks and the Business Cycle: The Effect of Outlier Adjustments2017

    • Author(s)
      Yoshihiro Ohtsuka
    • Organizer
      1st International Conference on Econometrics and Statistics
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2018-12-17  

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