2017 Fiscal Year Research-status Report
Estimating preference for migration policy in Japan
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17K13749
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川田 恵介 東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (40622345)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 外国人労働者受け入れ政策 / コンジョイントサーベイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本研究課題のメインとなるインターネット調査の設計を行い、その後東京大学社会科学研究所倫理員会による審査、実際のアンケートの実施、データの収集も終了した。結果、欠損値も少ない質の高いデータが生成され、今後の分析結果についても、大きな期待が持てる。 サーベイの設計に際しては、最新の学術知見を用いて、特に情報トリートメントについて入念な設計を行った。ここでは(1)日本における今後の人口推移、(2)財政状況、(3)現状の在留外国人数、(4)外国人による犯罪数、に関する情報を回答者にランダムに提示するデザインを採用した。また自身で閲覧したいデータを選べる回答者を、ランダムに選らび、近年その効果が大きな研究関心となっている"personalized news"(インターネット上などで、自身が見たいニュースのみを閲覧できる状況)が、政策選好に与える影響についても、分析可能なサーベイを設計した。 本年度はさらに基礎的な分析の結果から、(1)有権者は外国人労働者受け入れ政策について、かなり”保守的”な選好を有している点、(2)情報トリートメントのいくつかは、政策選好に充てる影響は確認でき、とくに人口予測や外国人犯罪数が大きな影響を有しているいる点、(3)personalized newsの効果は不明瞭であること、が確認されている。しかしながらこれらの結果は、暫定的なものであり、今後はより詳細な信頼性の高い分析を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インターネット調査の設計、実施を終了し、結果質・良ともに十分なデータを収集でき、また基礎的な分析も終了した。 また調査設計の段階で、先行研究のさらなるサーベイも集中的に行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は先のデータの解析を行い、論文の執筆を行う。またその過程のなかで、研究会や学会での報告を積極的に行い、他の研究者からのコメントをもとに、分析・論文の質的向上も図る。 また分析過程の中で、補助的なデータが必要になった場合、追加的なインターネット調査を行う。
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