2017 Fiscal Year Research-status Report
想起集合の構成の特徴とその形成に対する消費者の心的要因の影響の解明
Project/Area Number |
17K13808
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Research Institution | Hannan University |
Principal Investigator |
菊池 史光 阪南大学, 経営情報学部, 准教授 (40611215)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 消費者行動 / 想起集合 / 消費者関与 / 思考型製品 / 感情型製品 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は,想起集合にカテゴライズされる率が,想起率トップのブランドから想起率下位ブランドに至るまでどのように減少するかを検討した.具体的には,(1)想起集合にカテゴライズされる率の減少の程度は製品カテゴリー間で異なるか,(2)想起集合にカテゴライズされる率の減少の程度は消費者間で異なるか,の2点を実証的に分析した. (1)については,製品を思考型製品と感情型製品に分類して比較を行った.実証分析の結果,思考型製品と比較すると感情型製品には,想起率上位ブランド間で想起率下落の程度が大きくなるケースと,想起率下位ブランド間で想起率下落の程度が大きくなるケースの双方があることが示された.これにより,想起集合にカテゴライズされる率が想起率トップのブランドから減少していく程度は製品カテゴリーによって異なることが本研究から確認された. 次に(2)に関しては,消費者を高関与消費者と低関与消費者に分類し,製品カテゴリーごとに両消費者群を比較した.実証分析より,思考型製品については高関与消費者より低関与消費者において,想起率上位ブランド間での想起率下落の程度が大きくなることが確認された.また一部の思考型製品では,想起率下位ブランド間で低関与消費者より高関与消費者において想起率下落の程度が大きくなる傾向があった.一方感情型製品に関しては,想起率上位ブランド間では低関与消費者より高関与消費者において想起率下落の程度が大きくなることが部分的に示された.これらの結果から,想起集合にカテゴライズされる率が想起率トップのブランドから減少していく程度は消費者間でも異なることが確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
想起率トップのブランドを想起集合にカテゴライズする消費者は他のブランドを想起集合から除外するか,あるいは他のブランドも同時に想起集合にカテゴライズするかに関する研究について,仮説導出に必要な先行研究の整理に時間を要した.そのため,当初の予定より研究の進捗に若干の遅れが生じている.
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Strategy for Future Research Activity |
想起率トップのブランドを想起集合にカテゴライズする消費者は他のブランドを想起集合から除外するか,あるいは他のブランドも同時に想起集合にカテゴライズするかに関して先行研究の整理を引き続き行い,仮説を導出する.仮説検証に必要なデータは手元にあるため,前述の作業が終了次第,速やかにデータ分析に移る予定である.
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Causes of Carryover |
平成29年度に所属が変わり,助成金で購入予定であった図書が個人研究費で調達できたために次年度使用額が生じた.平成30年度は分析に必要な統計ソフトの購入や研究発表のための旅費に助成金を用いる予定である.また平成29年度と同様,執筆した論文の校閲のためにも使用したい.
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Research Products
(1 results)