2019 Fiscal Year Annual Research Report
Decision Making Model for Relationship Marketing Investment based on Bathtub Model
Project/Area Number |
17K13825
|
Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
松岡 孝介 東北学院大学, 経営学部, 教授 (30453351)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 顧客エクイティ / 顧客生涯価値 / 顧客収益性分析 / 収益会計 / 顧客会計 / マルコフ過程 / モンテカルロ・シミュレーション / 差異分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度(2019年度)には、以下の3つの実績を残すことができた。まず、2020年アジア太平洋管理会計学会 年次大会での学会報告およびプロシーディングスへの論文掲載である。ここでは、ホテル業から取得したデータを用いて、本研究で開発したマルコフ連鎖モデルに基づいて、顧客エクイティを推定した。また、同モデルを用いて、感度分析、モンテカルロ・シミュレーション、および差異分析を行った。分析を通して、本研究で開発したモデルが顧客獲得、維持、および拡大に関わる意思決定に利用できることを示した。 次に、顧客エクイティの差異分析の論文を欧米の査読誌へ投稿した。本論文では、差異分析を、顧客エクイティという将来志向の尺度に対して適応することで、短期的な財務業績を偏重する行動を抑制できる可能性を示した。最初はある有力な欧米の管理会計雑誌に投稿したが、顧客エクイティの推定モデルを重視する本論文は同誌のスコープに当てはまらないとの理由でエディターキックとなった。一部修正の上、同論文は経営系の有力雑誌に投稿した。査読中のため雑誌名は伏せるが、エディターチェックと1回目の査読は通過し、2回目の査読に向けて修正中である。掲載決定までは進められなかったが、一定の進捗を果たすことができた。 最後に、本研究の2年目に投稿を行った論文の査読対応を行い、アクセプトされた。雑誌はJournal of Management Control、タイトルは“Exploring the interface between management accounting and marketing: A review of customer accounting”である。この論文では、顧客データを活用する概念として収益会計、顧客収益性分析、顧客生涯価値および顧客エクイティを取り上げ、文献レビューに基づいてそれらの比較考察を行った。
|