2021 Fiscal Year Annual Research Report
The Impact of Establishing and Using Management Accounting Systems According to Leadership Type on Organizational Performance
Project/Area Number |
17K13829
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
山根 里香 東京理科大学, 経営学部経営学科, 准教授 (60530110)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リーダーシップ / シェアード・リーダーシップ / マネジメント・コントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
リーダーシップに応じたマネジメント・コントロールシステムの利用が、組織のパフォーマンスに及ぼす影響について明らかにすることが本研究の目的であった。研究実施期間が、コロナ禍による社会の混乱と重なり、研究対象や研究実施方法の見直しを重ねながら研究を進めた。研究対象として、薬剤師の卒後教育プログラムの開発と展開を選び、プロジェクト・マネジメントのフレームワークの中で、プロジェクト遂行におけるリーダーシップのスタイルとマネジメント・コントロールシステムの機能、プロジェクトの成果に関する事例研究を行った。 高齢化社会の到来と共に医療財政が逼迫する中,医療費の適正化に向けた検討が重ねられている.医療費削減に向けた有望な取り組みとして,薬剤師が医師に対して専門的な立場から情報提供を行う手法としてアカデミック・ディテーリングがある.アカデミック・ディテーリングとは,医薬品や薬物治療に関して有効性・安全性・費用対効果を考慮した適切な臨床上の判断を,コマーシャルベースではなく科学的かつ公正中立な立場から支援・推進する活動をいう.この活動は海外では40年を超す実績があるが,日本は萌芽期にある. 本研究では,日本の医療現場においてアカデミック・ディテーリングの役割を担う人材育成を目指すアカデミック・ディテーラー養成プログラムの開発・実践事例について取り上げ,検証を行った。.専門性の高い多職能が集う養成プログラムの開発においては,明確なミッション共有のもと,メンバーが専門職能に基づくシェアード・リーダーシップを発揮していた.また,シェアード・リーダーシップのもと,メンバーが共有するミッションを具体的な活動に取り込み行動するために組織運営を支えるための仕組みとして特にインタラクティブなマネジメント・コントロールシステムが機能していることが明らかとなった.
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