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2020 Fiscal Year Annual Research Report

comprehensive research on changes in accounting information and financial market during the financial crisis

Research Project

Project/Area Number 17K13832
Research InstitutionNagoya University of Foreign Studies

Principal Investigator

眞鍋 和弘  名古屋外国語大学, 現代国際学部, 准教授 (40509915)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords財務会計 / 金融危機 / 会計保守主義
Outline of Annual Research Achievements

金融危機における保守主義の経済合理性の検証をおこなった。Francis et al.(2013)は条件付保守主義が企業価値の下落を緩和させることを明らかにしている。また、その影響はコーポレートガバナンスが脆弱な企業および情報の非対称性が高い企業において顕著である。Kim and Zhang (2016)は条件付保守主義が株価暴落の確率を低下させることを明らかにしている。 また、その影響は情報の非対称性が大きい企業において顕著である。Balakrishnan et al.(2016)は条件付保守主義および無条件保守主義が企業投資の減少を緩和させることを明らかにしている。また、その影響は資金需要および情報の非対称性が大きい企業において顕著である。Beatty and Liao (2011)は保守的な財務報告をおこなう銀行において融資の減少率がより小さいことを明らかにしている。
契約理論による保守主義の機能を前提とすれば、資金調達の制約およびコストの高まる金融危機において、より保守的な財務報告を採用する企業はより容易に資金を調達できるであろう。結果として、より保守的な財務報告を採用する企業は過少投資に陥らないだろう。さらに、より保守的な財務報告を採用する企業が有望な投資プロジェクトへの投資が制約されないならば、金融危機時における企業価値の低下が緩和されるだろう。
実証分析を通じて、次のことが明らかとなった。会計保守主義は企業投資と正の関連性を有している。契約理論に基づいて、この結果を解釈すれば、会計保守主義は情報摩擦等を小さくすることにより金融危機下における企業投資の減少を緩和する。会計保守主義は企業価値と正の関連性を有している。この結果は、前述の会計保守主義による企業投資への影響が企業価値の低下を緩和したと解釈される。

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Published: 2021-12-27  

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