2020 Fiscal Year Research-status Report
脆弱性の社会的機能の受容プロセス―ミックスド・メソッド・アプローチによる日仏比較
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17K13845
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
樋口 麻里 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (80755851)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ケア / 脆弱性 / 社会学 / 社会意識 / フランス / 日本 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の主な活動は次の2点である。 1)職業としてケアを提供するケア職女性のジェンダー規範に関する、全国調査データの分析結果を英語論文として発表した。 2)これまで行ってきた日本の全国調査の量的データ分析、およびフランスでの質的調査を踏まえて、心身の脆弱性に触れる経験と、社会的排除のリスクが高い人に対する社会意識との関係を検証するために、日本とフランスでwebアンケート調査を実施した。調査の実施にあたっては、森山花鈴氏と辻本耐氏(いずれも南山大学)らの協力を得た。新型コロナウィルス感染症の影響で、調査実施時期が予定よりも遅れたことから、今年度はデータ分析の段階であり、来年度以降に学会発表、論文等の投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は、新型コロナウイルス感染症に対する日本とフランス各政府による外出規制の内容が異なった。そのため、感染の拡大が落ち着き、外出規制または外出自粛要請が両国とも解除された時期に合わせてweb調査の実施時期を遅らせた。結果として、研究計画全体がずれ込んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
日仏web調査のデータ分析結果について、学会発表を行うとともに、これまでのフランス調査についても論文投稿を行い、プロジェクト全体の結果をまとめる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大により、調査実施時期を遅らせたため、調査に関する学会発表や論文投稿にかかる予算が未使用となった。次年度使用となった予算は、調査データ分析関連費用、学会発表、論文投稿にかかる費用として使用する。
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