2017 Fiscal Year Research-status Report
非正規雇用の成人子における介護離職リスクの分析:「介護レディネス」に着目して
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17K13867
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
平山 亮 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10728075)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 家族介護 / 非正規雇用 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、質問紙を用いた量的調査の実施準備を行った。具体的には、質問項目の作成と精査、およびフィールドの選定とサンプリング方法の検討を行った。 質問項目の作成にあたっては、国外で開発されている家族介護の準備態勢に関する質問項目や、それを実際に用いて行われた調査研究を参考にした。それらの項目が、国内の調査においても利用可能かどうか、国内に導入するにあたりどのような変更が必要か、という観点から検討を行った。 質問項目は、①雇用形態に関わらず回答可能で、②社会関係に関する内容を含むことを目指した。①の理由としては、本研究の目的が、雇用形態による家族介護者の就労継続可能性の違いを検討することにあるためである。これは、「介護と仕事の両立」に関するこれまでの研究が、主に正規雇用で働く人を念頭に置いており、それ以外の介護者の就労継続における困難やその関連要因を含めての検討がほとんど行われていないからである。 ②の理由としては、就労継続支援の制度が利用可能かどうかだけでなく、実際にその制度を利用している身近なロールモデルの存在など、周囲の他者の行動や状況も考慮した検討が必要だと判断したからである。 質問紙を配布し、実際に調査を行うフィールドについては、研究目的の達成可能性とともに物理的な実現可能性(フィールドに通うことが地理的に可能かどうか、など)を考慮して検討した。また、調査の実施に向けて、所属機関内外の研究者も含めた協力体制の構築を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査項目の作成と精査については、当初の計画通りに進められた。だが、参加者をどこで・どのように募るのかというサンプリングに係る調整に時間を要したため、年度末に予定していた調査の開始を次年度に持ち越すこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
量的調査の準備については十分に行えていると判断しているため、それにもとづいて実査を行う。並行して質的調査の準備も進めるが、質的調査は量的調査の結果を深めるため、またはそれを補うために行うので、量的調査の進捗を見つつ慎重に準備したい。
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Causes of Carryover |
量的調査の参加者を募るための調整に当初の計画よりも時間を要したため、今年度末に予定していた調査の開始を次年度に持ち越したためである。繰り越された助成金は、次年度にその調査を実施する際に用いる。
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