2017 Fiscal Year Research-status Report
小学校低学年児童の暴力予防に寄与するアサーション・トレーニング・プログラムの開発
Project/Area Number |
17K13916
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 均 広島大学, 教育学研究科, 講師 (40523535)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アサーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、心理学のアサーションに関する研究を背景として、近年、暴力の増加が顕著になっている小学校低学年児童対象の適切な自己表現力育成プログラムの開発を行うことを目的としている。全体としてはアサーションを評価する方法の現状を検討した上で、小学校低学年児童のアサーション尺度の作成をし、小学校低学年児童のアサーションの発達の検討を行う。そして明らかになったことをふまえながら、適切な自己表現力の育成を目的とした教育の解明、およびアサーション・トレーニング・プログラムの開発を行う。さらに、小学校低学年児童を対象としたアサーション・トレーニングの実践、および効果の検証を行うという計画である。平成29年度は、まず子どものアサーションを評価する方法の現状について検討するため研究動向を分析した。アサーションは尺度による評価が中心であることや、児童対象の研究が比較的多いことが分かった。自尊感情やストレス等との関係が検討されていることから、それらがアサーションの尺度の妥当性を評価する上での基準となる可能性を持っていることが示唆された。これらの成果は本研究を進めていく上での基盤となるものと考えられ、学会で発表した。また、これまで行ってきた観察と先行研究とを参考に、小学校低学年児童の発達をふまえて、他者評定の方法によるアサーションの原尺度を構成した。この尺度は本研究における軸の一つと考えられるもので、引き続き精緻化する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度は、子どものアサーションを評価する方法の検討結果の学会発表や、アサーション原尺度の構成を行った。一方で、調査依頼先との調整に時間を要したため当初の計画より遅れが生じたが、早急に進められるよう動いている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査依頼先において調査に取り組みやすくなるよう尺度項目を精選している。それらの工夫を通して調査が円滑に進むようにする。また、アサーションの発達の検討や、アサーション・トレーニング・プログラムの開発という調査・研究において、調査依頼先との調整は並行して行うことも視野に入れながら方法の改善を進める。
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Causes of Carryover |
前述のように当初の計画より遅れが生じたことによる次年度使用額等は、児童のアサーションが不十分な場面・状況を分析するためのビデオカメラ、専門書、学会発表に関わる旅費として有効に使用する予定である。
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