2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of assertiveness training program to contribute to aggresive behavior prevention in early elementary school children
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17K13916
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高橋 均 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 講師 (40523535)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アサーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,心理学のアサーションに関する研究の視点から,小学校低学年児童の適切な自己表現力を育成するプログラムの開発を行うことを目的としている。子どものアサーションを評価する方法の研究動向の分析について論文を執筆した。この分野では幼児対象の研究は少なく,児童対象の研究も含めて検討したものである。また,本研究を進める上での必要性から,小学校低学年児童におけるアサーションの構成を検討するため,小学校教員を対象として小学校低学年児童の自分も相手も大切にした自己表現が必要なのはどのような場面かということについて調査した。その結果について学会発表を行った。調査の回答についてクラスター分析等を行い,「助けを必要としている児童に手を差し伸べる」,「対話的な学び」,「公共心」,「素直な謝罪」,「反応を返す」,「自分を支えている場所・物」に関する場面のアサーションや,「反省」,「承認を求める意思」,「配慮する」,「ルールを伝える」,「希望を伝える意思」に関する場面のアサーションが明らかになった。これらの中には相互に関係性があるものもある。また,そのうち「反応を返す」,「ルールを伝える」等の対人関係において重要で基本的なアサーションは,小学校低学年という発達段階における特徴と考えられた。これらの結果は,コロナ禍のため,小学校低学年児童対象のアサーション・トレーニングの内容を精選する場合に参考になると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
小学校低学年児童対象のアサーション・トレーニング・プログラムの効果検証についてコロナ禍のため計画通り進めることはできなかった。引き続き検討が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の全国的流行状況をふまえ,万が一計画通り進めることが難しい場合は,児童同士や教員との直接的なかかわりを減らしたアサーション・トレーニング・プログラムを検討する。
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Causes of Carryover |
当初の計画より遅れが生じていることによる次年度使用額等は,アサーション・トレーニングに関する専門書,学会発表に関わる旅費等として使用する予定である。
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