2019 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of posture education on university students' classroom engagement: Focusing on upright posture and mindfulness
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17K13927
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Research Institution | Momoyama Gakuin University of Education |
Principal Investigator |
村上 祐介 桃山学院教育大学, 教育学部, 講師 (10780190)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 立腰姿勢 / エンゲージメント / マインドフルネス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,大学生の学習態度改善のアプローチとして,立腰姿勢とマインドフルネスを組み合わせ,大学生の疲労の緩和やスマートフォン使用(ゲーム等)欲求の抑制,授業に対するエンゲージメント(関与)を促進できないか検証することを主な目的とする。 3年目となる2019年度には,初年度に実施した介入研究(立腰椅子に座って授業を受けることによって,通常椅子に座った際に比べて,授業への集中力が高まる)の再現ならびに私語に対する規範意識への影響を明らかにすることを目的とした研究を行った。具体的には,「教育相談(幼・小)」を履修する教育学部生34名(男性29名,女性5名)を対象に,X週目と X+1週目で,それぞれ立腰椅子と通常椅子に座って授業を受けてもらった。分析の結果,立腰椅子に座って授業を受けた方が,大学に備え付けの通常椅子に座って授業を受ける際に比べて,「授業があっという間に終わった」という感覚が高いことがわかった。また,授業中に,自分が周囲に聞こえるような声で授業と関係がない私語をしたり,居眠りをしたりすることに対して,周囲が「そのような行動はまずい」と感じるのではないか,という評価が,通常椅子に比べて立腰椅子の方が高いことが明らかになった。ただし,「スマホをいじる」ことへの「まずさ」の評価に対しては,通常椅子と立腰椅子の条件間に差があるとは言えなかった。 また,階層的重回帰分析を行ったところ,授業中に,「椅子に深く腰をかけ,両足を床につけ,背筋が伸びた姿勢をよりできた」という主観的な感覚が高まることと,「授業があっという間に終わった」という感覚との間には正の関連があったが,そうした関連性は,「自分が授業と関係ない私語を大声で行うことを,周囲はまずいと思うだろう」という評価が高い群においてのみ確認された。
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Research Products
(2 results)