2019 Fiscal Year Research-status Report
重度肢体不自由児者きょうだいの障害者との将来展望:家族システムの視点から
Project/Area Number |
17K13938
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
高野 恵代 愛知淑徳大学, 心理学部, 講師 (70735274)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 障害者家族 / きょうだい / 家族システム / 老障介護問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,重度肢体不自由児者(以下,障害者)の健常な兄弟姉妹(以下,きょうだい)が障害者の将来をどのように捉えているのかを,家族システムの視点から具体化することである。特に,親が高齢化し始める青年期きょうだいが,将来的に障害者を支えていく問題についてどのように考え実践しようとしているのか,その心理的側面に着目する。また,父親を含めた家族の関係性がどのようにきょうだいの問題に影響を与えるのかを家族システム論の知見から検討する。以上の目的を検討することで,きょうだいが障害者とともに豊かに生きていくために,きょうだいと重度障害者家族に対する心理学的理解および支援方法を提案する。 2019年度は,前年度に実施した調査の結果について分析と解釈を行った。その結果の一部を日本家族心理学会第36回大会にて,「重度肢体不自由者家族が捉える家族イメージ―FITを用いた2家族の比較―」というテーマで発表した。心理検査を用いて家族システムを理解するにあたり多くの示唆を得ることができ,結果を再度分析し直した。次に,昨年度から引き続き調査協力者の募集を行った。具体的には,愛知県肢体不自由児父母の会の各支部の会員の方に,総会や理事会の場でチラシを配布して依頼して協力者を募った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度4月1日に現任校に着任し本務の業務に多くの時間を要したため,本研究は1年遅れている状況である。また,家族単位での調査に協力していただける方が少ないため,調査協力者の募集に難航している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度の研究実施計画は,調査を実施してデータを収集することである。並行して分析を進め,結果を学会および誌面にて発表する。
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Causes of Carryover |
本調査の実施が遅れているため,予定していた調査協力者への謝金等の支払いが少なく,翌年度へ繰り越しとなった。2020年度は,調査を実施するための交通費ならびに謝金として使用し,学会発表のための交通費で計画的に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)