2021 Fiscal Year Annual Research Report
"Kyoto School Philosophy of Education" from the Perspective of Shuzo Kuki's Philosophy of History: On the Basis of a Comparative Study of Kuki and Nishida
Project/Area Number |
17K13972
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
古川 雄嗣 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50758448)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 道徳 / 文化 / 歴史 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
甲南大学図書館九鬼周造文庫より、未公開書簡を中心とする所蔵資料の公表に向けた研究プロジェクトを依頼され、小浜善信氏(神戸市外国語大学名誉教授)、川口茂雄氏(甲南大学准教授〔当時〕とともに、翻刻、調査・分析にとりかかった。当資料には、従来の九鬼研究を大きく進展させる、あるいは一変させる可能性のある、極めて重要な内容が含まれていることが明らかとなった。ただし、当資料で現状では関係者以外の閲覧が厳禁されているため、詳細についての記述は控える。 その他、前年度に引き続き、文化とその多様性を主な背景とした道徳教育および市民教育の研究を推進した。その顕著な成果として、論文「共和主義、パトリオティズム、ナショナリズム―「市民」には、なぜ、どのような、「愛国心」が必要なのか」(道徳教育学フロンティア研究会編『道徳教育はいかにあるべきか2』ミネルヴァ書房、所収、2022年8月刊行予定)を執筆した。九鬼や西田の哲学を直接の対象とするものではないが、ナショナルな文化が人間存在にとってもつ意味や、その多様性の尊重といったテーマは、彼らの哲学の内容とも密接に関係している。 また、上記の研究成果の一部を、「論壇チャンネル「ことのは」」や「東洋経済オンライン」といったインターネットメディアを中心を、平易な言葉で広く一般市民に公表するとともに、それらの媒体において、政治学や日本思想史の専門的研究者と対談・討論を行い、学際的研究の振興に努めた。
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