2019 Fiscal Year Research-status Report
熟練幼稚園教師の国際比較研究ー日本・中国・アメリカー
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17K14021
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
林 安希子 明治大学, ガバナンス研究科, 助教 (50789716)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 国際比較研究 / 幼児教育 / 教師の熟達化 / ビデオを使ったインタビュー法 / 教師養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、“熟練幼稚園教師”を日本・中国・アメリカの3カ国の国際比較から検討するもので、2点の研究課題解明を目的としている:1)各国の熟練幼稚園教師 の教授法の特徴は何か、2) 熟練幼稚園教師に至る過程に何が貢献しているのか。平成29年度から平成30年度にわたって3か国(アメリカ・日本・中国)で5人の 担任教師に加え、他の熟練教師・園長・幼児教育専門家と合計107名にインタビューを行った。1)各国の熟練幼稚園教師の教授法の特徴は何か:日本・中国・アメリカでのインタビューで“余裕が出てきた”“言葉より身体を使うようになった”“子ども と向き合えるようになった”などの答えを得た。その結果、これらの特徴は3 か国で共通していることがわかった。これは各国での教授法の違いを報告していた今までの研究を踏まえると、意外な結果であると言え、面白い結果である。2) 熟練幼稚園教師に至る過程に何が貢献しているのか:師弟関係、現場経験、ワークショップ、園内研修など、色々な要因が挙げられた。こちらは各国で特有の傾向が見られている。中国では師弟関係・評価システムが、日本では現場経験・園内研修、アメリカではワークショップ・大学院での学び、が多くあげられ た。
本研究で得られた熟練幼稚園教師の教授法の特徴は、他の分野の熟練者の研究と通じているものがある。本研究では、熟練幼稚園教師から得られた結果を、教師一般、そして、教師に限らず、他の熟練者に関する研究と照らし合わせて、議論を展開する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和1年度は、平成30年度に行う予定で出来なかったデータ収集、6人の担任教師のうち1人であるハワイ在住の先生にインタビューをする予定であった。令和2年2月末に全てを調整してインタビュー実施予定だったが、新型コロナウィルス感染症の影響で、データ収集を中止せざるおえなくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症が今後どうなるのかわからないので、データ収集の見通しが立たないが、状況が改善せず、ハワイへの渡航が無理な場合は、テレビ電話でのインタビューを考える。
ハワイの先生のデータがないが、それ以外の収集したデータのデータ分析は終了しており、 論文執筆・本の執筆は順調に進んでいる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で2020年2月にハワイで予定したデータ収集ができなくなり、2月のハワイでのデータ収集に計上していた使用額を、次年度に計上することとなった。
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Research Products
(2 results)