2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Qualitative Study on Language Activity Model Development with Design Thinking for Fostering Competencies
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17K14034
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
細川 太輔 東京学芸大学, 教育学研究科, 准教授 (70738228)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 国語科教育 / 話し合い / デザインシンキング |
Outline of Annual Research Achievements |
成果として考えられるのは以下の2点である。1点目が国語科の授業でもデザイン・シンキングを取り入れた話合いが可能であるということである。試行を取り入れることで子どもたちは話し合う前に気づかなかった問題に気づき、アイディアを修正している。そのようにして効果的なアイディアを出すことができるようになったと考えられる。 2点目はデザイン・シンキングを取り入れることで分岐や副次的な聞き手など今まで国語科の話合いでは見られない形が見られたということである。こういったデザイン・シンキングに特徴的な形は議論の指導を受ければ受けるほど忘れられる可能性が動画で指摘されている 。問題解決が重要になってきている現代に必要な話す・聞く力について再検討する必要があるだろう。 課題としては以下の2点が挙げられる。1点目はどちらも全ての班でこのような形が見られたわけではないということである。効果的なアイディアについても有意な差がでなかった。デザイン・シンキングは単なる思考法ではなく、マインドセットでもある。マインドセットは1回の授業で変わるものではない。実践を改善しつつ、複数回の授業を通して子どもたちに育成していく必要があるだろう。 2点目が冷静に話し合う機会の必要性である。マシュマロ・チャレンジでは冷静に話し合っているグループはほとんどなかったが、遊び開発プロジェクトでは冷静に話し合っているグループに改善が見られた。マシュマロ・チャレンジは塔を高くすることが直接の目標であったが、遊び開発プロジェクトでは遊ぶこと自体が目的ではなく、遊びながらいい遊びを考えることが目標であり、児童が遊びに夢中になってしまった可能性がある。活動と活動の目標がずれる場合児童にとっては難しい課題になる可能性が示唆された。児童にとって無理のない実践を考えていく必要があるだろう。
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Research Products
(1 results)