2019 Fiscal Year Research-status Report
「続き物語」による学びの内実の検証と、それを組み込んだ「読むこと」の単元の開発
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17K14035
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
八木 雄一郎 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (80571322)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 続き物語 / アクティブラーニング / 書くこと / 読むこと |
Outline of Annual Research Achievements |
実践研究については、まず、信州大学附属松本中学校の山口学教諭の協力を得て、同校の中学1年生を対象に「少年の日の思い出」を素材とした「続き物語」の実践を行った。さらに長野県屋代高校附属中学校の宮島卓朗副校長の協力を得て、同校において中学3年生を対象に「続き物語」的な活動の実践を行った。具体的には、「続き物語」をアレンジした「フィクション日記」(子どもが書いた凡庸な日記をおもしろおかしく書き換える活動)というものであり、「続き物語」のエッセンスをどのように発展させていくかについての実践を試みた。 実証研究については、まず、信州大学附属松本中学校国語科の先生方と授業研究会を開き、山口教諭の授業における「続き物語」の活動が生徒達にどのような学びをもたらしたのかを検証した。また、「フィクション日記」の活動については、長野市内で八木が講師を務めたワークショップにおいて、実際に生徒達が執筆した「フィクション日記」を分析し、それがどのような学びをもたらすものであり、言語活動としてどのような可能性を持つものであるかについて、参加者の先生方とともに検証・議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示したとおり、2件の実践研究を行うことができ、さらにそれらについて研究的・実践的に議論する場を持つこともできた。研究成果の公開までは到達することができなかったが、論文作成に必要なデータを多く収拾することができたため、おおむね順調に進展していると自己評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度においては、これまでの文献研究、実践研究の成果を総括し、学会発表および論文執筆を行っていく。研究成果の公開については、可能な限り今年度中を目指すが、学会誌等の刊行時期の事情で、来年度(令和3年度)になる可能性もある。
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Causes of Carryover |
昨年度末に研究室で使用しているデスクトップPCに機器不良の兆候があり、新たに購入しようと検討したが、希望する機種を購入するには科研費の残高が不足しており、翌年度(令和2年度)に次年度使用額と交付額を合算させて購入するという判断をしたため。
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