2017 Fiscal Year Research-status Report
小学校英語におけるスタンプ型評価システムを用いたICTによる形成的評価の検討
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17K14042
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
倉田 伸 長崎大学, 教育学部, 准教授 (80713205)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小学校外国語活動 / 英語 / 形成的評価 / システム開発 / モバイルラーニング / 相互評価 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
「小学校英語におけるスタンプ型評価システムを用いたICTによる形成的評価の検討」と題する本研究では,小学生を対象に,小学校外国語活動でのスモールトークに対する相互評価を支援するシステムを開発し,そのシステムを用いた効果的な形成的評価を検討することを目的としている. 今年度は,小学生が活用できるスタンプ型評価システムのプロトタイプを開発した.その後,小学校高学年を対象に,小学校外国語活動のスモールトークを行う活動をビデオ映像に記録し,その映像を用いた相互評価を試行した.開発したプロトタイプでは相互評価時の主な入力方法が文字入力であったため,学習をスムーズに遂行することに対し課題が見られた.そこで,発達の段階を考慮し,できる限り文字入力を行わない相互評価を可能とするシステムに改良した.具体的には,先行研究や調査研究から検討したスモールトークに対する主な評価内容を5つに整理し,整理した内容をマーカーとして実装し,ドラッグ&ドロップとタップの操作だけで相互評価できるように工夫した.その後,小学生高学年の児童を対象に,小学校外国語活動での実践を想定した授業をデザインし,プレ実践を試行した.その結果,小学校高学年の児童において,ユーザビリティやモチベーションの点から有効性が示唆された. さらに,実際の小学校英語において,スタンプ型評価システムを使った相互評価を取り入れた授業を可能にするため,研究協力者らと検討し,授業および単元デザインを行い,具体的な学習指導デザインを開発した.デザインした授業は,Web上に公開した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,まずは,小学校英語に対応したスタンプ型評価システムの開発と,小学校英語における形成的評価に対する調査・資料収集を行い,小学校英語で活用可能なスタンプ型評価システムを開発することができた.また,実際に小学校英語で活用できるように,授業をデザインしWeb上に公開した. 来年度,すぐに本実践ができるように,事前にデザインした授業を既に試行している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に開発したスタンプ型評価システムに機能を拡張していく.平成30年度は,スタンプ型評価システムを用いた相互評価による実践を行う.そして,スタンプ型評価システムに対する評価だけではなく,授業デザインに対する評価も行う.その中から,効果的であった点や課題点を整理し,スタンプ型評価システムを使った相互評価による学びの学習効果と限界を明らかにする.
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Causes of Carryover |
概ね計画的に予算執行を行なったが,若干の支出計画のズレが生じた.例えば,得た資料の整理や分析を行うために人件費を使用したが,予定した期間以内にデータ分析が終了したため,人件費の支出が計画より少ない結果となった.そのような事例などが積み重なり,次年度使用額が生じたと思われる.次年度使用額については,物品費の一部にする予定である.
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Research Products
(6 results)