2017 Fiscal Year Research-status Report
協同学習における遂行水準の異なる参加者間の相互作用の促進
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17K14059
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
五味 洋一 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 准教授 (80642131)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 協同学習 / 集団随伴性 / 相互作用 / 発達障害 / 高等教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知能力の多様性を考慮した場合、必要な情報に選択的に注意を向けたり情報の要点や全体像を捉えることを苦手とする学生は、学習過程におけるコミュニケーションが円滑にできないことや、集団の所産に対する貢献(パフォーマンス)が低いこと等を背景として、集団をベースとする学習への参加が制約されることがある。本研究の目的は、特にパフォーマンスの低いメンバーが混在するグループにおける共同学習が効果的なものとなるための介入変数を明らかにするために、①能力や個人差と協力の重要性に関する教示、②分業型の課題設定、③パフォーマンスに影響する個人要因に関する情報の事前開示が、学生間の評価に与える効果を検証することである。 3名の大学生を対象に、本実験と同様の設定による予備実験を実施したところ、①自発的な協力が発生しないような物理的な環境設定の必要性、②参加学生の作業の所産の質を評価する指標の精緻化、③各参加学生の協同的な学習に対する態度の事前評価の必要性が示唆された。③について先行研究の分析を行ったところ、共同作業に関する認識は「協同効用」「個人志向」「互恵懸念」の3つの因子で構成されており、共同作業認識を測る尺度の得点傾向によって、学生の態度は複数のタイプに分類可能であることが明らかとなった。このことから、本実験の参加者を募集する際には、事前に共同作業認識を評価した上で、実験グループの編成を操作する必要があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度途中の研究代表者の移籍に伴い、当初予定していた研究協力者の募集及び研究スケジュールの変更を余儀なくされた。移籍後、新たな環境にて研究を実施する場所の確保、研究協力者への謝礼購入に係る事務的な手続き、研究協力者募集の方法等の検討を行い、改めて研究を実施する体制を整備している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施に必要な諸条件を整備して参加者の募集を速やかに行う。参加者のグルーピングに必要な事前評価の手法が固まったことにより、参加者の募集開始後は遅滞なく研究を進めることができると考えられる。
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Causes of Carryover |
上記の研究実施の遅れに伴い、翌年度への繰越が発生した。当初の研究実施に必要な備品等のうち未購入のものの整備、研究成果の執筆/校閲等に使用する予定である。
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