2017 Fiscal Year Research-status Report
学童期未熟児の就学における問題の解決にむけて~医療と教育の連携~
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17K14071
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Research Institution | Kanagawa Children's Medical Center (Clinical Research Institute) |
Principal Investigator |
阿部 聡子 (野口聡子) 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医師 (60792215)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 就学支援 / 特別支援教育 / 学童期未熟児 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)病歴/発達歴と就学先の関連についての検討を行った。2002年から07年に当院で出生した超低出生体重児の臨床的背景(在胎週数、体重、性別、合併症)と小3までの発達検査結果、就学状況について明らかにした。6、9歳時点で発達検査が「正常」であったのは41%であり、「正常」の割合は在胎週数と関連があった。小学校入学時に61%が通常学級を、37%が個別支援学級または通級利用を選択し、2%が特別支援学校を選択していた。小3までに全体の16%で学習環境を変更していた。発達検査の結果は6歳から9歳にかけて変化する児が26%いたほか、小3までにADHDや自閉などの症状が顕在化する児がおり、入学以降も児の病歴や発達歴を考慮した学習環境の調整や保護者支援が必要と考えられた。2)極・超低出生体重児の保護者を対象に就学支援とフォローアップについての要望を調査した。2002年から07年に当院で出生した極・超低出生体重児202名の保護者に対しアンケート調査を行い109名より回答を得た。小学校入学に際し、学習環境(通常学級/個別支援学級/特別支援学校)の選択に悩んだと回答した保護者が40%、学習環境について情報が十分でなかったと回答した保護者が25%いた。63%が入学以降に新生児科医師に相談したいことがあったと回答した。就学前のフォロー終了を希望した保護者は7%であり、78%が小4以降までフォローアップ継続を希望した。3)医療機関を対象に極・超低出生体重児について就学期フォローの実態を調査した。神奈川県内周産期施設(基幹/中核病院)23施設にフォローアップの現状と問題点についてアンケート調査を行った。超低出生体重児で33%、極低出生体重児では71%の施設がフォローアップを就学前に終了していた。フォローアップ充実のための課題として人員や専門知識の充足のほか65%の施設が学校との連携が必要と回答した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)年度途中で研究代表者が出産したため保護者を対象としたアンケート調査の結果解析は中途になっている。 2)教育機関へのアンケート調査について、学校ごとの協力要請ではなく、神奈川県教育委員会の承認を得る必要があることが判明し、現在のところ実施に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
1)およそ1年の出産育児休業後に研究を再開する予定である。 初年度に行った調査結果について引き続き解析を行い、論文および学会での発表を行う。 2)教育機関へのアンケート調査について、「神奈川県」から「横浜市」へ対象を変更して実施すること、または特別支援コーディネーターを対象とした学習会でのアンケートを検討している。 3)初年度の調査により保護者による就学および学童期の支援のニーズが高いこと、一方で医療機関による支援には課題があることが判明した。次年度はこれらの結果を他医療機関や教育機関へ開示し、よりよい支援のありかたについて検討する。
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Causes of Carryover |
年度途中で研究代表者出産により研究が中断しており、調査結果の解析が次年度に持ち越しとなった。そのため初年度に購入予定であった統計解析用のパソコン、統計処理ソフトを次年度に購入する予定である。
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Research Products
(2 results)