2019 Fiscal Year Research-status Report
学童期未熟児の就学における問題の解決にむけて~医療と教育の連携~
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17K14071
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Research Institution | Kanagawa Children's Medical Center (Clinical Research Institute) |
Principal Investigator |
阿部 聡子 (野口聡子) 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医師 (60792215)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 学童期未熟児 / 学齢期未熟児 / 特別支援教育 / 就学支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)当院で出生し小学校高学年となった極低出生体重児の保護者へのアンケートを実施し、就学状況と学校生活における困難について明らかにした。500g未満で出生の児を含む1000g未満の児(超低出生体重児)48名、1000-1499gの児(極低出生体重児)28名、計76名の保護者より回答を得た。調査時の所属学級は82%が通常学級、10%が支援学級、8%が特別支援学校であった。16%の児が入学後、所属学級を変更していた。変更時期は小2:14%、小3:29%、小4:43%、中学14%であり、小3から小4での変更が7割を占めた。超低出生体重児の93%、極低出生体重児の76%が学校生活で何かしらの困難を感じていた。困難の内容で最も多かったのは学習についてであり、ついで友達との関係であった。通常学級に所属する児のうち48%が学習について困難を感じており、困難を感じている児のうち通常学級内あるいは通級で個別支援を受けていると回答したのは55%であり、必ずしも支援を受けられていない現状が明らかとなった。保護者の27%は進学にあたり情報が十分でなかったと回答し、19%は学校に早産や発達の経過について伝えたことがなく、45%が学校の先生への伝え方について医療者からの支援を希望していた。 2)進学に際し、極低出生体重児の保護者がどのように進学先を検討したかについてアンケートを実施し、49名(1000g未満31名、1000-1499g18名)より回答を得た。小学校入学時は22%、中学校入学時10%の児が自治体の就学相談を利用していた。病院や療育施設と相談して検討したと回答したのは小学校入学時17%、中学校入学時6%であった。入学先の検討時期はおよそ5割が入学前年の春またはそれ以前であった。入学後の満足度は「とても満足」「まあ満足」と回答したのは小学生で100%であったのに対し、中学生では76%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)出産育児休暇取得に伴い研究が中断した 2)学校関係者との合同会議は実施及び計画が困難な状況になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
1)アンケート調査と合わせて募集した就学及び学校生活についての体験談をもとに早産児の就学体験データベースを作成し、保護者向けにウェブサイトでの公開を予定している。 2)入学後の満足度とその背景についてアンケートの分析を継続し、どのような背景の児にとって、どのような選択や支援がより満足度の高い学校生活につながるか検討する。 3)教育機関へのアンケート調査及び合同会議が実施できていないが、特別支援コーディネーターと個別のヒアリングは継続しており、引き続き実施に向けて協力を得る。
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Causes of Carryover |
出産育児休暇取得に伴い、調査結果の解析と研究結果の開示のための費用が次年度に持ち越しとなっている。
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Research Products
(3 results)