2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-repetition-rate fiber-based frequency comb using a fiber cavity
Project/Area Number |
17K14122
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
中嶋 善晶 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 特任助教 (90733072)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 光コム / 光周波数コム / モード同期ファイバレーザー / 光ファイバ / 周波数安定化 / マイクロ波発生 / 距離測定 / レーザー制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ファイバ共振器による全ファイバ型モードフィルタリング技術のさらなる高度化を進めるとともに、応用として高周波数マイクロ波発生を試みた。 繰り返し周波数frepが48.7 MHzのErファイバコムに対して、全ファイバ型モードフィルタリング技術を適用し、1.02 GHz(= 48.7 MHz x 21)の高繰り返し化光コムを発生した。Pound-Drever-Hall(PDH)法を用いて、ファイバ共振器の共鳴を光コム・モードに対し、高精度に安定化した(ファイバ共振器の共鳴幅1.3 MHzに対する相対安定度0.006)。 さらに、ファイバ共振器を構成する、シングルモードファイバと分散補償ファイバ間にThermally Diffused expanded core fiber技術を導入することで、ファイバ共振器のフィネスを70~100程度に向上した。これにより、1.02 GHz高繰り返し化光コムのサイドモード抑制比として最大65 dBを得た。 高繰り返し化光コムを、時間軸においても評価を行った結果、サイドモード抑制比の向上により、高繰り返し化されたパルス列の振幅変調は6%以下に抑制されていることを評価した。 また、単一周波数CWレーザーと高繰り返し化光コムとのビート信号を検出し、光周波数領域においてもサイドモード抑制比50 dB以上(検出系による制限)の高繰り返し化光コムとなっていることを評価した。 最後に、高繰り返し化光コムを用いて、10.2 GHzの高周波マイクロ波発生を行った。frepが48.7 MHzの光コムを用いると、受光素子への最大入力パワーは60 uW程度であるのに対し、1.02 GHz高繰り返し化光コムを用いることで、最大2 mW程度まで入力することができた。これにより、受光素子から最大-22 dBmの10.2 GHzのマイクロ波を直接発生することができた。
|